お腹が張る原因は便秘だけじゃない!考えられる3つの病気と症状
最近よくお腹が張る、違和感がある。そういえば最近便秘気味かも?こんなふうに悩んでいたりしませんか?
お腹が張る原因もいろいろなケースが考えられます。実は便秘だと思いこんでいた症状が重大な病気だったということもあります。
お腹が張っているから便秘だと決めつけずに、もう一度自分の症状を確認してみましょう。
目次
お腹が張るってどんな感じ?
お腹が張るといっても、症状には個人差があります。簡単にいうとこんな状態のことをいいます。
- いつも着ている洋服のウエスト部分がきつくなった
- いつもと比べてお腹がぽっこりしている
- げっぷやおならが頻繁にでる
- お腹の張りのせいで食欲がなくなる
参照:「おなかの張り」をとれば腸は年をとらない!(松生恒夫 著)
お腹が張る原因ってなに?
お腹が張るというのは、医学用語で腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)といいます。この腹部膨満感の原因には、大きく分けて5つの可能性が挙げられます。
- お腹の中にガスがたまっている
- 便秘
- お腹の中に腫瘍ができている
- がんなどの病気で腹水がたまっている
- 脂肪がついている
参照:メディカルiタウン
ただし、ここに挙げた以外の原因で、「お腹の張り」を感じる可能性もあります。もし、お腹の張りが長く続く。不安な症状があるという場合は、自己判断は避けて、専門の病院で検査を受けるようにしてください。
お腹のガス溜まり・便秘の原因は
今回は、上の5つのなかでも、特に悩んでいる方の多い原因、「ガスがたまっている」「便秘」という2つについて考えてみましょう。
ガスや便秘でお腹が張る原因には、特に食生活や生活習慣が関係してくることが多いようです。特に、現代の食生活は和食中心の生活とは違い、肉や乳製品などの食事が増えています。
毎日の食事の内容は、お腹(腸内環境)の状態にすぐに影響を与えます。下の5つの項目について当てはまる方はいませんか?
- 肉やインスタント食品をよく食べる
- みそ汁やヨーグルトなどの発酵食品をあまり食べない
- 野菜を積極的に食べない
- 朝食を食べることが少ない
- 食事時間がバラバラ
これらの食事は、腸に負担のかかる大きな原因のひとつです。
また、不規則な生活や、仕事などで強いストレスを感じると、自律神経が乱れ、腸の働きに影響を与えます。これが、腸内環境を乱す原因の一つとなっています。
これらは、先ほど紹介した大腸がんなどの原因にもなりますので、気を付けておきたいですね。
参照:老けない体は「腸」で決まる!おとなの快腸生活
お腹が張ったときの考えられる病気とは
それでは、お腹が張る原因にはガスや便秘以外にどんな理由が考えられるのでしょうか?代表的な3つの病気について紹介します。
呑気症
食事のときに食べ物と一緒に空気を大量に飲み込んでしまう、呑気症(どんきしょう)。精神的なことが原因で起こりやすくなるといわれています。お腹の張りやげっぷなどの症状が頻繁に起こります。
呑気症は原因がわかっておらず、これといった治療法もありません。食事をゆっくり食べるなどの食生活の改善や、精神的な不安をやわらげることが大切です。対症療法として消泡薬などの薬を使う場合や、症状が重いときは向精神薬を使うこともあります。
参照:メディカルiタウン
過敏性腸症候群
ストレスが大きくかかわっている、過敏性腸症候群。
最近特に患者さんが多い病気です。腹痛、お腹が張る、便秘、下痢などが起こります。便を排出することによって症状が楽になるというのが特徴です。
「下痢型」と「便秘型」、そして「混合型」の3つの型があります。
下痢型は、食事により誘発されることが多いのが特徴です。便秘型は、逆に食事をしても誘発されないため、腸の動きがにぶくなり便秘になります。混合型は、下痢と便秘を繰り返して起こります。
治療法は漢方薬などを含む薬による治療と、食事療法になります。ストレスが大きくかかわっている場合は心理療法もおこなうこともあります。
参照:「おなかの張り」をとれば腸は年をとらない!(松生恒夫 著)
参照:オレンジページ健康寿命は自分でのばす おとなの健康
腸閉塞
まれに重度の便秘から起きることもある腸閉塞。お腹の張りや突然起こる強い腹痛、吐き気、嘔吐などを起こすことがあります。
女性特有の病気や、腸の病気などで手術した場合に起こりやすいです。治療法はほとんどの場合は絶食し、胃腸を休め、点滴などで栄養を補給します。
参照:オレンジページ健康寿命は自分でのばす おとなの健康
参照:メディカルiタウン
お腹が張ったときに注意しておきたい病気の可能性がある症状
お腹の張りと同時に起こすと注意しておきたい症状がいくつかあります。
一刻を争う症状もありますので、心配な症状がある場合はできるだけ病院へ行って、医師に相談しましょう。
- 吐き気や嘔吐がある
- 便やガスが出にくく、お腹が痛い
- お腹をさわるとしこりが触れる
- 尿が出にくい
参照:メディカルiタウン
便秘だからとそのままにしないで!お腹が張る状態を放置すると…
ここまで読んでお腹が張る原因は便秘だけではなく、病気の可能性もあるということがわかりました。病院で検査してもらったら特に病気も見つからず、便秘が原因とわかったからといって安心してはいけません。
腸の運動が低下してくると、便秘になりやすくなります。その状態を放置すると、腸に老廃物がたまり、血管を伝って全身にまわります。頭痛、肩こり、だるさなど、体にさまざまな悪影響を引き起こすこともあります。
便秘になるとニキビや肌荒れを起こすことがある方もいるかもしれませんが、これもその原因のひとつともいえるでしょう。
お腹の中に便がたまっていなければ、おならとしてガスが排出されます。老廃物がたまっている状態を放置すると、同時にガスもたまります。そのため、お腹の張りを感じ、お腹が痛い、苦しいという状態になるのです。
お腹の張り、便秘の改善に日常生活で見直すこと
お腹の張りを改善するために、お腹の中にガスが溜まっているなら、複式呼吸やお腹のマッサージなど、一時的にお腹のガスをおならとして排出する方法も有効です。
ただし、根本的にお腹の張りを改善するためには、腸内環境を整えることが重要です。腸内環境を整えるためには、食生活を見直し、定期的な運動を行うといった、生活習慣の改善が重要です。
仕事や育児などで、日常生活の改善が難しいという方でも、毎日の食事を見直すだけでもとても効果的です。添加物や、脂っこいものを避け、野菜や果物を中心に、バランスの良い食事を摂るように気をつけてみてください。
また、お腹のガスの原因となる、腸内の悪玉菌を減らすために、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」を、積極的に取り入れるように気をつけましょう。
乳酸菌やビフィズス菌を効果的に取り入れる方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
乳酸菌やビフィズス菌は、サプリメントで効率よく、生きたままの菌を手軽にたくさん摂り入れることもできます。以下の記事では、おすすめの乳酸菌・ビフィズス菌サプリメントを一覧で紹介しています。
最後に
お腹が張る原因や症状を紹介しましたが、不安な症状は自己判断せずできるだけ医師に相談しましょう。「まだ大丈夫だろう」というその判断が病気を進行させるひとつの要因となることもあります。
以下の記事では、お腹の張りの具体的な対処方法や、おすすめの市販薬について、より詳しい情報を紹介しています。お腹の張りについてもっと詳しく知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてください。
最後に、お腹の張りの原因が便秘であれば、食生活や生活習慣で治る可能性があります。医師に相談して何も病気がなければ、もういちど生活習慣を見直すようにしましょう。