整腸剤の飲み過ぎって良くないの?やめどきはいつ?
お腹の調子が悪いときに頼りになるのが整腸剤です。比較的安全なイメージがある整腸剤ですが、飲み過ぎることで何か問題は起きるのでしょうか?
今回は、整腸剤の飲み過ぎによる副作用や悪影響についてお話したいと思います。また、市販薬と医療用にわけて、服用量と期間についても解説していきます。
目次
整腸剤の飲み過ぎって?
この記事を読まれている方の多くは、整腸剤の飲み過ぎを心配している方だと思います。飲み過ぎといっても、2つのパターンがあります。どちらに当てはまるのか確認してみましょう。
飲む期間が長すぎて心配
長い間飲み続けていることや、これから長く飲み続けることを心配している場合があります。長期服用による飲み過ぎを気にしているというケースです。
飲むのを止めると調子が悪い、飲み続けて健康管理に役立てたい、などの理由から服用期間が長くなることもあるでしょう。
整腸剤は即効性が高いお薬ではないので、1週間ぐらい飲み続けることは珍しくありません。大丈夫かどうかは、整腸剤の種類や症状によります。2週間、1ヶ月を超えるとなると、整腸剤の種類によっては注意しなければいけません。
状況を判断しながら、期間を決めて飲むようにすることが大切です。
量を飲み過ぎて心配
間違えて多い量を飲んでしまった、あえて効果を高めるために多く飲んだ、時間を開けずに続けて飲んでしまった、などのケースが考えらえます。量を多く飲んだ場合に、体質や整腸剤の種類によっては副作用が起きる可能性があります。
整腸剤を飲み過ぎて起きる症状
では、整腸剤を飲み過ぎると、体にはどんな悪い影響があるのでしょうか?また、飲み過ぎて効かなくなったり、慣れてしまうことは考えられるのでしょうか?
飲み過ぎによる副作用の心配は?
整腸剤は量を調整できるタイプもあり、もともと作用がおだやかなお薬なので、飲み過ぎで重大な問題が起きることはあまり考えにくいお薬です。
飲んだ量にもよりますが、飲み過ぎによって軟便、腹部膨満感などの症状がでる可能性も考えられます。飲んだ量が多い場合には様子をみて、気になる場合にはお医者さんに相談しましょう。
参照:厚生労働省 整腸剤
飲み過ぎで効かなくなることはある?
整腸剤について、だんだんと効かなくなったり、癖になったりという、「耐性」や「習慣性」の報告はとくにありません。
飲み始めの頃は変化がわかりやすかったのが、だんだん腸の調子が安定することで、効いているのか分かりにくくなる可能性はあるでしょう。
便秘薬の中でも刺激性の下剤の場合には、腸が刺激に慣れてしまって、効かなくなることがあります。長期的に便秘薬を使うよりは、整腸剤を選んだ方が副作用の面では安心です。
整腸剤の正しい飲み方とは?
整腸剤は正しく飲むことにより、最大の効果を発揮します。たくさん飲めば良いというものではありません。ここで効果的な飲み方を確認しておきましょう。
用法用量を守って飲むのが基本
整腸剤は弱いお薬だからといって、適当に飲んではいけません。
市販薬の場合は説明書の指示を守って、お医者さんからの処方薬ならば、その指示に 従って服用することが大切です。
大抵、整腸剤は1日3回服用するのが一般的です。これは1日に必要な成分を十分に摂取するため、また定期的に乳酸菌などの成分を取り入れるためです。効果を最大限に発揮するためには、飲み忘れないように、続けることが大切です。
やめどきはいつ?いつまで飲むべき?
整腸剤は1日飲んだ程度では、あまり効果を感じられないお薬です。乳酸菌が腸内に届いて、悪玉菌を退治し、腸内細菌のバランスが整うことで効果があらわれます。即効性が高いお薬ではなく、最低でも3、4日は飲んでみる必要があるでしょう。
やめどきとしては、効果が得られたら、一旦やめて様子をみるようにしましょう。また、効果がない場合には、説明書の決まりにしたがって、中止するようにしてください。
なるべく食後がおすすめ
整腸剤を飲むタイミングは食後に決められていることがほとんどです。これは、何故なのでしょうか?
整腸剤に含まれている乳酸菌、ビフィズス菌は胃酸に弱く、活性を失ってしまうことがあります。効果を発揮させるため、また飲み忘れないためにも、なるべく食後に飲むことをおすすめします。
決められた期間を守って飲む
医療用の整腸剤の場合には、お医者さんから処方された日数を守って飲みましょう。
また、市販薬の整腸剤では、説明書に「◯ヶ月服用しても改善しない場合には、医師に相談すること」といった決まりが書かれていることがあります。
決められた期間まで服用しても改善しない場合には、お医者さんに相談するようにしてください。
飲み過ぎが心配な時に代用するなら?
もし、医薬品である整腸剤を飲み過ぎることが心配ならば、サプリメント、健康食品などを活用する方法もあります。乳酸菌、ビフィズス菌を摂取するという点では、サプリや健康食品でも代用ができるのです。
医薬品のように症状を直接取るような作用はありませんが、善玉菌を取り入れることを目的として手軽に続けられるメリットがあります。医薬品を飲み続けるのはちょっと心配な方にもおすすめです。
サプリメントについては次の記事で詳しく紹介しています。気になる方は、ぜひ参考にしてください。
市販と医療用の整腸剤で服用量、服用期間は違う?
市販薬と医療用の整腸剤では、飲む量や服用期間が少し異なります。特に、気をつけたいのは市販薬の方です。どのような理由から注意が必要なのかお話します。
市販薬はなぜ気をつけなければいけない?
お医者さんから処方される場合、抗生物質と併用して処方されたり、一時的な下痢や、慢性的な腸の病気などの治療であることが一般的です。この場合は、お医者さんの判断によって短期間のこともあれば、何ヶ月単位、何年単位と長くなることもあります。
一方で、市販薬の場合には、自分で選んで、飲む期間も自己判断で決めることになります。なんとなく飲みつづけて、重大な病気を見逃さないようにしなければいけません。
市販の整腸剤は種類ごとに服用できる期間が違う?
市販薬の整腸剤はどれでも服用できる期間が同じではありません。製品や配合されている成分によって異なり、「2週間を超えて服用しても改善しない場合は、医師に相談すること」、「1ヶ月を超えて服用しても改善しない場合は、医師に相談すること」といった決まりが書かれています。
効果が感じられている場合には、飲み続けても良いですが、効果が感じられない場合には決められた服用期間内にとどめて、早めに病院に行くことをおすすめします。
まとめ
整腸剤をたくさん飲み過ぎた場合には、軟便や腹部膨満感などの副作用がでたり、大事な病気を見逃してしまうという可能性もあります。
効果が感じられない場合には、自己判断するのではなく、なるべく早めに病院に行って相談するようにしましょう。
飲み過ぎを防ぎ、効果的に使うためにも、整腸剤は自分にあったタイプを選んで使うことも大切です。
市販の整腸剤については次の記事で種類別におすすめの商品を紹介していますので、参考にしてください。