禁煙中の便秘は仕方ない!?その原因と解消法をご紹介!
この記事を読まれている方は、禁煙中の方でしょうか?それとも、現在喫煙中で、禁煙をお考えの方でしょうか?
禁煙した経験がある方はご想像頂けると思いますが、禁煙すると生活習慣がガラッと変わります。今まで喫煙に割いていた時間を、何かで埋め合わせしなければならなくなるからです。過食になる人もいれば、吸えないイライラで寝不足になってしまう人もいます。
禁煙による生活習慣の変化は、便秘の原因になることがあります。
ここでは、そんな禁煙による便秘について、原因から対策までご紹介します。気になる方やお悩みの方はぜひ参考にしてみて下さい。
禁煙で便秘になるって本当?
便秘には様々な原因がありますが、ストレスもその一因です。禁煙中はストレスがかかりますので、便秘の原因になります。ですが、禁煙中の便秘の原因はストレス以外にもあります。禁煙による生活習慣の変化です。
ニコチン不足の影響
禁煙で便秘になる原因の1つにニコチンの不足による症状(離脱症状)の可能性が考えられます。ニコチンは体の中で腸の動きを支配している自律神経に作用します。タバコを吸っている時には、タバコ由来のニコチンにより自律神経のはたらきは影響を受けています。
しかし、タバコをやめることで、外から入ってくるニコチンが減ると、一時的に自律神経の動きが乱れてしまうのです。自律神経が乱れると腸の動きも乱れがちになります。
結果として、禁煙することで便秘になることがありますが、一時的な症状でニコチンが抜ければ次第に便秘は改善されてきます。
参照:卒煙(禁煙)の医学(京府医大誌119(6), 405-415, 2010, 繁田正子ら著)
腸脳相関(ちょうのうそうかん)
ストレスで自律神経が乱れると、腸の活動が弱まります。一方、腸内環境が悪くなると精神状態に影響します。これは、腸と脳が関係しているということで「腸脳相関(ちょうのうそうかん)」と呼ばれています。
禁煙中は生活習慣が乱れて、腸内環境が悪くなりがちです。腸内環境が悪くなると、便秘になりやすくなります。
禁煙による生活習慣の変化
まず初めに、便秘の原因となる生活習慣をご紹介します。禁煙中の方はお心当たりがないか、ぜひチェックして下さい。
【禁煙中、こんな生活習慣になっていませんか?】
- お肉、お菓子をたくさん食べるようになった
- コーヒーなど、甘いものを多く摂るようになった
- 禁煙のイライラで、怒りっぽくなった
- 運動不足になった
- 寝不足になった
一つでも該当した方は、便秘にならないためにも生活習慣を見直す必要があります。
禁煙中の「太った」は便秘へのキケン信号
「禁煙すると太る」という言葉をよく耳にしませんでしょうか?これには一理あります。禁煙中のストレスの発散のために、過食に走りやすくなるというのもあります。ですが、ストレスが腸に作用して腸の活動を鈍らせ、太りやすい体質になっていることが大きな要因です。
ですので、禁煙中に太ることは仕方のないことですが、便秘になりやすい体質になっている証拠でもあるのです。
禁煙中は便秘の症状が重くなる!?
禁煙中はストレスを伴います。ストレスは腸の活動を弱めます。腸の活動が弱まるとさらにストレスが溜まりやすくなります。そうなると、喫煙でストレスを解消したくなります・・。
禁煙が難しいのには、腸の活動にも理由があるのです。
また、禁煙のストレスが大きくなるにつれて、腸の活動がますます弱まります。さらには、禁煙のストレスを便秘の原因となる生活習慣で補ったりすると、便秘の症状がさらに重くなります。
ですが、このサイクルを知っておくことは、非常に大切なことです。なぜなら、腸の活動が禁煙成功と便秘解消のサポート役になってくれることを理解した上で、対策がとれるからです。具体的な方法は、3章、4章でご紹介します。
禁煙による便秘はいつまで続く?
禁煙中の便秘は特に辛いものです。ですが、便秘は自然に良くなるものではありません。
腸内環境が悪化していると、いつまでも続く
禁煙中のストレスに加えて、生活習慣が乱れて腸内環境が悪化すると、便秘になりやすくなります。便秘の症状に悩まされ続けないためにも、腸内環境の悪化を改善する必要があります。
腸内環境の悪化については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。「腸内環境が悪化しているのかな・・」と気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
禁煙中の便秘は長期化する
禁煙の悩みは禁煙したことのある人にしか共感してもらえないものです。禁煙を宣言すると、喫煙仲間から喫煙を勧められるジレンマに陥ることもあります。また、お酒を飲んだ時など、ふとした瞬間の「一本だけ!禁煙は明日からにしよう!」の誘惑に勝ち続けなければなりません。これは大変なストレスになります。
便秘の悩みも、人に相談しづらいことです。
そんな両方の悩みを抱え込んでしまうと、自分で解決しようとするものです。そのため、禁煙と便秘の2重苦によって、さらに便秘になりやすい体質になります。禁煙中の便秘は長期化しやすくなるのです。
禁煙→便秘の連鎖を断ち切るには、解消の順番が大切
禁煙と便秘。この2つには相関があることが分かりました。では、禁煙中に便秘を解消していくには、どうすればよいでしょうか?
大事なのは、その解消の順番です。
理想的な順番をご紹介します。
ステップ1.禁煙中に、今の便秘を解消する。
ステップ2.禁煙中に、今の生活習慣を変えて、便秘を予防する。
ステップ3.禁煙に成功する。便秘も気にならなくなる。
まずは今の便秘の症状を改善して、ストレスの元を減らすことが先決です。その上で、生活習慣を変えて、便秘の予防していくことで、禁煙成功が達成しやすくなります。
禁煙による便秘の解消法
では、具体的な便秘の解消法をご紹介いたします。
禁煙中であっても使える便秘解消法を、次の記事で一挙にご紹介しています。自分に合った無理のない方法がきっと見つかると思いますので、ぜひ探してみてください。
便秘の症状が解消出来たら、次のステップに移ります。今後便秘にならないための予防です。
禁煙中に便秘にならないようにするには
禁煙中の便秘を予防するためには、腸内環境を整えることに加えて、禁煙中のストレス発散に目を向けることが大切です。
腸内細菌を増やす
腸内細菌を増やすことで、便秘を予防する腸内環境になります。腸内細菌が増えると、便秘だけでなく、美容やダイエットの効果も期待できますよ。
腸内細菌を増やす方法は、次の記事に詳しくご紹介しています。
禁煙中のストレス発散が便秘予防につながる
禁煙中の最大の敵は「ストレス」です。
このストレスとの向き合い方が、便秘予防においてとても大事になります。ストレス発散のために暴飲暴食などをしてしまうと、腸内環境が乱れて、便秘の症状が悪化してしまいます。
また、喫煙のタイミングは、
- 食後
- 休憩時間(仕事、自宅での学習、移動時間)
- 宴会の席
などが多いと思います。
禁煙中のストレス発散は、「喫煙していたタイミングを埋めて、便秘予防にも良い方法」を取り入れて、習慣化することが大切です。
ストレス発散の方法をいくつかご紹介します。
喫煙タイミング | 代替習慣(便秘予防に良い方法) |
食後 | ウォーキング、ストレッチ |
休憩時間 | 深呼吸、マッサージ、つぼ押し、水分補給、音楽を聴く |
宴会の席 | 食事に気を配る(バランスの良い食事) |
便秘予防のための習慣は、禁煙中のストレスを軽減する効果がありますので、禁煙達成のサポートをしてくれます。色々と試して、自分に合った方法を見つけてみましょう。
「禁煙成功」のハードルを下げると効果的
禁煙はダイエットに似ています。数日間無理して挑戦しても、リバウンドしてはあまり意味がありません。大切なのは、リバウンドをしない習慣をつくることです。
習慣づくりには、目標を低く設定することが効果的です。
例えば1日に10本喫煙されている方が、1日数本になったら、十分に成功と言えるのではないでしょうか?少ない喫煙本数に体が慣れてきたら、1日1本でも大丈夫になります。そうなれば禁煙もすぐ目の前です。目標を細かく設定して、挑戦するのがおススメです。
禁煙成功のハードルが低くなれば、禁煙中のストレスが減ります。便秘解消にも良い効果が得られますよ。
一人で解決しなくてもいい
昨今の禁煙ブームから、ニコチンガムや電子タバコなど、色々な禁煙方法が登場しています。禁煙外来など、禁煙を取り扱っている診療科でアドバイスをもらえます。
便秘も消化器内科や胃腸科などで、専門医のアドバイスがもらえます。
禁煙中の便秘解消。一人で解決していくのが辛いと感じたら、医療機関に頼ることを検討してみてください。
無理はしないで
便秘の症状は様々です。おなか周りで明らかにいつもと違う違和感を感じたら、それは病気のサインかも知れません。その場合は、無理せずに早めに医療機関を受診しましょう。
まとめ
禁煙による便秘が気になる方は、まずは禁煙による生活習慣の変化を振り返ってみましょう。原因が分かれば、きっと解消方法があります。この記事で紹介した内容も参考にして頂き、ぜひ自分に合った方法で試してみてください。