便秘の原因は「水」不足のせい?便秘のための水分摂取方法
毎日、水をどれくらい飲んでいますか?「できるだけ水分を摂るようにしているけれど、もしかしたら自分の飲んでいる量は少ないのかもしれない。」「お茶やコーヒーを飲んでいるから大丈夫。」と思っている方も多いかもしれません。
実は、水分不足が原因で便秘になることがあります。
今回は、自分の水分の摂り方は大丈夫なのか?どんな飲み物が便秘に効果があるのか?について紹介していきます。
目次
水分不足が便秘の原因になる?
日頃から水分の摂取量が足りていないと、腸の動きに影響を与えます。水分が減ると便が固くなり、便が排出されにくくなるのです。
水分は、腸だけでなく体の様々な器官を正常に動かすために、欠かせないものです。水分の摂取量が少ないと、便にまで回す余裕がなくなります。
便秘に悩んでいる人は、水分が足りていないことが多いです。
水分をとるとなぜ便秘が解消される?
水分を普段からよく摂っている人は、便を柔らかくすることができる、排出がしやすくなるのです。
理由はそれだけではありません。自律神経は、消化器官の動きをつかさどっている器官ですが、水を意識して飲むと、副交感神経の働きが優位になり、腸の働きがよくなります。
自律神経がうまく働いていないと、腸の働きが乱れてしまい、便秘になりやすくなります。水を飲むことは、腸の働きだけでなく、体の様々な器官にとって、大切なことだといえます。
1日どれくらい水を飲めばいい?
一日に意識して水を飲んでおきたい量は、1.5リットルです。
ただしこれは、あくまでも目安です。体の大きい人や汗をよくかく人、体を使う仕事をしている人、ストレスの多い人は、1日2〜2.5リットルの水を飲むよう心がけるとよいでしょう。
普段あまり意識をして水を飲まない人は、特に夏は気をつけなければいけません。水分が不足すると、脱水症状になるだけではなく、自律神経も乱れてしまい体のいろいろなところに影響を与えます。
水分はなんとなく飲むのではなく、時間を決めて意識して飲んでいくといいでしょう。
便秘に効果的な、水を飲むタイミング
とにかく1日に1.5リットルの水を飲んでおけば安心、という訳ではありません。飲むタイミングも大切です。
一番重要なのは、朝起きてすぐに飲む水です。朝起きたら一気に、コップ一杯の水を飲みましょう。この一杯の水で、胃腸が活発に活動をはじめます。胃腸が順調に動き出すと、腸内環境がよくなり便秘も解消されます。
特に夏の場合は、朝一杯の水が脱水症状を改善させることもできます。さらに、胃腸の動きをよくすることもできるので、便秘ではない時も飲んでおきたいですね。
できれば、朝だけでなく常に水をそばに置いておき、少しずつ飲んでおきます。寝る前はトイレが気になることもありますが、適度に飲んでおくとよいでしょう。
参照:毎日快便!腸内の毒を出し、善玉菌を増やす101のワザ(主婦の友インフォス情報社)
参照:一生太らない体をつくる腸健康法(藤田絋一郎 著)
便秘に効果のある水の種類
便秘に効果のあるのは、どのような水なのでしょうか。基本的には水道水で大丈夫ですが、できれば浄水器を使った水がおすすめです。水道水には、塩素が大量に含まれています。水道水をそのまま飲むと、お腹の中にある腸内細菌が死滅する可能性があるのであまりおすすめできません。
ミネラルウォーターは、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなど便秘に効果のある栄養素が豊富に含まれています。よくお店で販売されているコントレックスは、カルシウムやマグネシウムが多く含まれています。
硬水は少し飲みにくいと感じる方もいますので、一度飲めるかどうか試してみてもいいかもしれません。便秘に効果があるからといって、無理に自分に合わない水を飲む必要はありません。自分がおいしいと思うお水を、長く飲み続けることが大切です。
参照:専門医が教える「便意リハビリ」「排便力」をつけて便秘を治す本(松生恒夫 著)
水を飲んでも便秘が解消されない場合は、市販薬もおすすめ
毎日水を飲んでいるのに、なかなか便秘が解消されない場合は、薬を飲むことを考えてみてもいいでしょう。ただし、便秘薬の中には癖になりやすいものもあるので注意が必要です。
以下の記事では、便秘薬や整腸剤の使い方や安全性について詳しく紹介しているので、参考にしてください。
便秘を防ぐための水の飲み方
便秘を防ぐには、毎日水を飲むことが大切です。今まで水をあまり飲まなかった人は、飲み方について確認し、食事と合わせて少しずつ水を飲んでいきましょう。
毎日決まった時間に水を飲む
なんとなく喉が渇いてから水を飲んでいると、思ったよりも飲んでいる量が少ないことがあります。毎日どれくらい水を飲むか決めておき、500mlのペットボトルに水を入れて用意しておくと自分がどれくらい飲んだか計算することができます。
毎日少しずつ飲む量を増やす
今まで水を飲むことを意識していなかった人が、急に水を飲むようになると途中で苦しくなり止めてしまうこともあります。そんなことが起こらないように、毎日少しずつ飲む量をふやしていくようにしましょう。
1回に飲む量は200ミリリットルまで
一回に200ミリリットル以上飲むと、体にとって余分な水分と判断し尿として排出されてしまいます。喉が渇いたからといって、一気に大量の水を飲むのではなく少しずつ回数を分けて飲むようにしましょう。
水分不足になってしまう原因
普段から水を飲んでいるのに、水分不足で便秘になっている方がいます。自分にも心当たりがないか確認してみましょう。
コーヒーやお茶を飲んでいる
コーヒーやお茶のようにカフェインが入ったものは、利尿作用があるのでせっかく飲んでも尿として排出されやすくなります。しかし、カフェインが便秘によくないということではありません。カフェインは、胃や腸管を刺激する働きがあります。
コーヒーの香りはリラックス効果もありますので、適度に飲むとよいでしょう。1日に1~2杯が限度です。カフェインの量が気になる方は、お茶でもカフェインが含まれていないものがありますので、そういったものを選ぶとよいでしょう。
喉が渇かない
年齢を重ねると、喉が乾いたという感覚がにぶくなり水分不足になることがあります。喉が渇いていないからといって、水分が足りているというわけではありません。
ダイエットをしている
食事制限をすると、さらに水をとる量が減ってしまうので便秘が悪化してしまうことがあります。水分は、食事から摂ることもできるので食事を減らしているのであれば、その分水を飲むことを意識しておくことが大切でしょう。
水を飲んでいれば便秘は解消される?
これまでご紹介したように、水を毎日飲んでいれば便秘が解消されるということではありません。一時的に解消することはありますが、水を飲むことと同時に発酵食品や食物繊維が含まれている食べ物をとることが大切です。
参照:よくわかる便秘と腸の基本としくみ(坂井正宙 著)
朝一杯の水を飲むことが大切
水分がどれだけ便秘に効果があるのか、わかっていただけたでしょうか。お茶やコーヒーはよく飲むけれど、水は飲みにくいという人は無理に水を飲む必要はありません。カフェインが入っていないお茶やミネラルウォーターといった、飲みやすいものを探してみてはいかがでしょうか。