スルーラックの4種類を徹底比較!使いすぎが危険な理由とは?
スルーラックは便秘薬の中でも定番のブランドの1つです。
スルーラックには種類があるのをご存知でしょうか?また、長く飲みつづけると思わぬ副作用が出たり、お薬が効かなくなってしまうことも。飲み方と注意点を正しく理解して使うことが大切です。
この記事ではスルーラックの種類ごとの効果や副作用について解説していきます。
スルーラック徹底解剖!
スルーラックは現在4種類販売されています。1つずつ徹底解剖していきます。
- スルーラックS
- スルーラックプラス
- スルーラックデトファイバー
- スルーラックデルジェンヌ
スルーラックS
画像:エスエス製薬
有効成分はビサコジルとセンナ由来のセンノサイドカルシウム。
まずは、ビサコジルから見てみましょう。
- 腸の排便運動をコントロールする自律神経に作用して腸の動きを高める
- 腸粘膜に直接作用して排便を促す
- 便の水分が減らないように働く
次に、もう一つの有効成分、センノサイドカルシウムは次のような効果があります。
- 大腸の神経を刺激して排便運動を促す
<スルーラックSがおすすめの人>
センノサイド(刺激成分)の量が一番多く、スルーラックシリーズの中でも出す効果が高いタイプになります。
辛い便秘で悩んでいる方、とにかく出したい方におすすめです。
ただし、次のような副作用があります。
- 発疹・発赤、かゆみ
- はげしい腹痛
- 吐き気・嘔吐
スルーラックプラス
画像:エスエス製薬
有効成分はビサコジルとセンノサイドカルシウムにDSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)をプラス。
- ビサコジル:鈍った腸を活発に動かす
- センノサイドカルシウム:大腸を刺激して排便をうながす
- DSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート):硬くなった便に水分を浸透させる
<スルーラックプラスがおすすめの人>
スルーラックプラスの方がスルーラックSよりも1錠あたりのセンノサイド(刺激成分)の量が少なめです。便が硬めでお尻が痛くなりやすい方、スルっと出したい方にはスルーラックプラスが良いでしょう。
- 発疹・発赤、かゆみ
- はげしい腹痛
- 吐き気・嘔吐
スルーラックデトファィバー
画像:エスエス製薬
有効成分:プランタゴ・オバタ種皮末、アロエ、センノサイドカルシウム、ドクダミ
- プランタゴ・オバタ種皮末:水分を吸収して便を軟らかくするように働く
- アロエ:腸粘膜を刺激して排便を促す
- ドクダミ:便秘に伴う肌荒れに効く
<スルーラックデトファイバーがおすすめの人>
便のかさが足りなくで出せない人や、便秘薬を初めて使う人、肌荒れやお腹のハリが気になる人におすすめです。生薬の味が苦手な方にはマンゴー味もありますよ。
- 発疹
- 皮膚のかゆみ
- 激しい腹痛
- 吐き気・嘔吐
スルーラックデルジェンヌ
画像:エスエス製薬
有効成分はマグネシウム。
- 便に水分を与えて軟らかくし、出しやすくする
さらに、プラスされているヨクイニンが肌荒れを改善してくれます。
<スルーラックデルジェンヌがおすすめの人>
便秘薬でお腹が痛くなるのが嫌な方、初めて便秘薬を使う方、クセになるのが心配な方、5歳以上のお子様の便秘が気になる方にもおすすめです。
- はげしい吐き気、腹痛、嘔吐
- 強い眠気、意識がうすれる
- 立ちくらみ、脈が遅くなる
- 息苦しい
- 筋力の低下、口のかわき
ただし、腎臓に疾患がある場合など気をつけなければならないこともあります。比較的安全だからといって漫然と使い続けるのは注意が必要です。
スルーラックを飲み続けるのは危険?!
スルーラックS・スルーラックプラス・スルーラックデトファィバーの3つは、連用すると「クセ」になりかねません。便秘薬なしでは出せなくなってしまうことも。なぜ、危険なのかについて詳しく説明しましょう。
下剤成分に慣れてしまう?
大腸を刺激するような下剤成分を長く使い続けていると、腸が刺激に慣れてしまいます。すると、今までの量では効かなくなったり、お薬を使っても出せなくなってしまう可能性があるのです。
大腸メラノーシスに注意
特に、スルーラックでも使われているセンノシドのような「アントラキノン系下剤」に分類される成分では注意が必要です。
長く使っていると、大腸の内側が黒くなって見える「大腸メラノーシス」という状態が起きることがあります。
下剤成分が効きにくくなる原因の1つが大腸メラノーシスだと考えられています。
詳しくはこちらの記事で便秘薬の副作用について解説しています。副作用を防ぐための方法も紹介しているので、下剤を使うときには一度読んでおいてください。
参照:「お腹の張り」をとれば腸は年をとらない!(松生 恒夫 著)