おならがよく出るのは病気?頻度を抑えるコツはこれ!


おならは生理現象とはいえ、人前で出てしまうと恥ずかしいですよね。おならがよく出て困っている、という人は意外と多いものです。そもそも、なぜおならは出るのでしょうか?また、頻度が多いと健康上の問題があるのでしょうか?

この記事ではおならのメカニズムを紐解き、回数を抑えるヒントをご紹介します。人には聞きづらい疑問を解消しましょう。

お腹が張っている女性

おならが出るのはなぜ?

疑問を感じる女性

おならには腸を刺激し排便を助ける働きがあり、決して悪いものではありません。むしろきちんと出さないとガスが腸内にたまり、お腹が張ったり腹痛の原因となることも。とはいえ、頻度が多かったり臭いが強いと困るのも事実です。

おならは空気でできていますが、そのうち65〜70パーセントは口から吸い込んだもの、残りは体内で発生したものです。口から吸い込む空気は、つばを飲み込んだり飲食したりする時に体の中に入ります。体内で発生する空気は消化の課程や腸内細菌によって作り出されます。その空気が肛門から排出されるとおならになります。

1日に出るおならの量は500~2000mlと言われ、回数にすると7〜20回程度です。睡眠中など無意識のうちにしていることもあります。個人差はありますが、20回を越えるようなら頻度が多めと考えてよいでしょう。

参照:よくわかる便秘と腸の仕組み(坂井正宙 著)

おならがよく出る原因は?

おならがよく出てしまう場合、何が原因なのでしょうか。口から吸い込む空気が多い場合と、体内で生成される量が多い場合が考えられます。

早食い

食事をする女性

早食いの人はよく噛まずにかき込むように食べがちです。そうすると食べ物と一緒に空気をたくさん吸い込んでしまいます。

ストレス

緊張するとつばを飲み込んだり、空気を吸ったりする頻度が増えます。また、ストレスによって胃腸の働きが鈍くなると、腸内環境が悪化する原因となってしまいます。一見おならとは無関係に見えますが、胃腸はストレスの影響を受けやすいので、実は関わりがあるのです。

食べ物

弁当

熱い食べ物や飲み物は冷ますために空気をより多く吸い込みがちです。炭酸飲料やビールなど発泡性の飲み物の摂りすぎも、空気を多く取り込む原因となります。

また、肉類や食物繊維は腸内細菌のエサとなり、分解される時にガスが発生します。特に肉に含まれているタンパク質は悪玉菌が好むため、肉を食べ過ぎると臭いの強いおならが出やすくなるので注意しましょう。

食物繊維を多く摂るとガスは出やすくなりますが、善玉菌のエサになるためにおいは強くありません。悪玉菌や善玉菌について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

病気の可能性はある?

おならがよく出るのは病気なのでは、と心配な方もいるでしょう。自己判断は避け、気になるなら病院で診てもらいましょう。おならの頻度と関係する可能性のある病気には、例えば下記のようなものがあります。

  • 過敏性腸症候群:腸に炎症や疾患がないにも関わらず、お腹の調子に異常を来たす疾患です。便秘や下痢、腹痛という症状が出る人もいれば、ガスが溜まりやすくなるタイプの人も。主にストレスが原因になるケースが多いと言われています。
  • 呑気性:無意識のうちに大量の空気を飲み込んでしまい、膨満感やゲップが多くなります。腹痛や逆流性胃腸炎の原因になることも。

参照:日本消化器病学会ガイドライン 過敏性腸症候群

参照:日本消化器がん検診学会

おならの回数を抑える方法は?

おならは悪いものではないとはいえ、できるだけ頻度を抑えたいものです。対策を見てみましょう。

食習慣の改善

おならの成分の約7割を占める、口から吸い込む空気。これを減らすためには、よく噛んでゆっくり食べることを習慣づけましょう。また、炭酸飲料をよく飲む人は控えた方がよいでしょう。

動物性タンパク質や食物繊維を控える

タンパク質や食物繊維を分解する際に体内でガスが発生するため、控えることでガスの生成が抑えられます。とはいえ、タンパク質も食物繊維も人間には必要な成分です。特に食物繊維は便秘解消にも役立ち、腸内環境を整える働きをします。極端に減らすと体調に影響が出る場合もあるので注意しましょう。

腸内環境を整える

腸内環境が悪く便秘がちの人はガスがたまりやすくなります。そのガスが排出されると、おならが増えてしまいます。特に腸内のバランスが乱れていると臭いも強くなるので、気になる方は腸内環境の改善を心掛けましょう。腸内環境の改善方法については下記の記事で詳しく解説しています。

まとめ

おならの原因や健康との関係を見てきました。おならは悪いことではないとはいえ、いつでもどこでもというわけにもいきません。頻度をコントロールするには原料となる空気の量を調整する必要があります。

しっかりよく噛んで食べることで、消化もしやすくなり、腸内環境の改善にも役立ちます。食べ方は無意識のうちに癖になっていることが多いので、この機会に見直してみましょう。