美容やダイエットに興味のある方であれば、『デトックス』という言葉を聞いたことがあるかもしれません。腸内のデトックスとはどういったことを指すのでしょうか。

腸内デトックスの効果やその方法、そして注意点について解説します。

腸内デトックスとは何のこと？

「腸内のデトックス」とはどのようなことを意味するのでしょうか。またどういったことに悩んでいる人に向いているのでしょうか。

腸内デトックスって？

多くの方がデトックスという言葉を聞いたことがあるでしょう。デトックスとは英語の『detoxification』からきた言葉で、身体に溜まった老廃物や毒素を排出させるといった意味を持ちます。

私達は生活する上で、日頃からさまざまな毒素を取り込んでいます。大気には化学物質があり、食品にはたくさんの添加物や農薬が添加されています。また、体内では便秘などが原因で、宿便や身体に不要な老廃物が溜まっていきます。

こういった、身体にとって不要なものをなるべく早くデトックスさせてあげることが、私達の健康や美容にいい影響をもたらします。

腸内デトックスはこういった方におすすめ！

どのようなことに悩んでいる方に、腸内デトックスがおすすめなのでしょうか？

こういったことに心当たりのある方は一度、腸内環境を整えることを考えてみるといいでしょう。腸内デトックスに挑戦してみる価値はありそうですね。

腸内デトックスにはこんなメリットまで！

腸は私達の身体全体のコンディションと関わっていると言っても過言ではありません。腸内デトックスを行うことで健康、美容、ダイエットだでけではなく、さまざまなメリットがあります。

便秘が解消する

まず挙げられるのが便秘の解消です。

たとえ毎日お通じがあっても、少ししかでない、スッキリとしない感じが残る場合は便秘だと言えるでしょう。腸内デトックスではこのような便秘を解消する効果が期待できます。

美肌が手に入る

体内に便が長期間留まってしまうと有害物質が発生してしまいます。やがて有害物質が吹き出物や大人ニキビとなって皮膚に出てきてしまうのです。

そのため、腸内デトックスによって毒素や老廃物を体外に排出することで吹き出物が改善することもあります。

また、デトックスをすることによって新陳代謝が上がることも、お肌のトラブル解消につながります。

イライラの改善

これといった理由は浮かばないのに、なぜか最近気持ちが落ち着かないという方はいませんか？

その原因の一つとして、腸の環境が汚染されているということもありえます。

『脳腸相関』とも言われ、腸が汚れると脳に出すシグナルにまで悪影響が出てきます。訳もなく不安な気持ちになったりイライラするのです。最悪の場合、うつ病を引き起こすこともあります。

花粉症やアレルギーの改善

腸には免疫細胞の７割が集中しています。そのため、腸内デトックスによって腸内環境が整うと、身体に本来備わっている免疫機能が高まります。

アレルギー反応によって引き起こされる、じんましんやアトピーが改善されることもあります。

ダイエット効果

腸に溜まった宿便や老廃物が身体の外に流れることで、その分体重が減ります。ただ、それでは本来の意味でダイエットできたことにはなりませんよね。

しかし、腸内デトックスで便秘が解消されることで、腸内環境が整い善玉菌が増えるために、痩せやすい体質に改善されることもあります。体に余計なものを溜め込みにくい体を作ることは、ダイエットへの近道といえるでしょう。

参照：日本ビフィズス菌センター 腸内細菌学会

腸内デトックスのやり方

腸がきれいになることで、からだだけでなく、気持ちにまで変化が出るとは意外に感じる方もいるのでは？それでは具体的にどういった方法が腸内デトックスだと言われているのか見ていきましょう。

食事の内容を見直す

効果が出るまでに少し時間がかかるかもしれませんが、最も簡単にできる方法は食事に気をつけることでしょう。たけのこや緑黄色、大豆など食物繊維を豊富に含む食品を意識して取りましょう。さつまいももおすすめの食材です。

有機酸がたくさん含まれる、いちごやりんご、ヨーグルト、プルーンも腸内デトックスには優秀な食材です。便を柔らかくするためにも水分を多く摂ることも心がけましょう。

また、日頃の食生活において、腸内環境を整える乳酸菌などの腸内細菌を増やすことも効果的です。発酵食品を毎日一品でもよいので取り入れましょう。

腸内細菌を増やす食べ物については次の記事を参考にしてください。

 

腸洗浄を行う

腸洗浄と呼ばれる、腸内にお湯を注入し、排水させるとともに腸の内容物を一緒に排出させるという方法があります。腸内デトックスのために活用することもできます。

ただし、リスクが伴い、科学的な根拠も証明されていないためにおすすめする方法とは言えないかもしれません。自分で行うことは避け、医師の指導のものと、専門のクリニックで施術を受けましょう。

また、腸洗浄によって身体に必要な善玉菌が流れてしまうという説もあります。腸洗浄の後はいつも以上に乳酸菌などの善玉菌を意識して摂取することを気をつけましょう。

マッサージをする

小腸や大腸をマッサージすることでもデトックス効果が期待できます。やり方は、おへそを中心に時計回りに軽く押しながらさすります。この時、固くてつまっていそうなところがないか、意識をしながらマッサージを行いましょう。

もみ返しなどの心配があるので強く押しすぎない様に注意が必要です。

ファスティング（断食）に挑戦する

ファスティングは断食のことで、週に１日や、月に数日間だけ食事を制限するという方法です。野菜ジュースや豆乳など消化器官に優しいもだけを身体に入れます。すると、普段は消化と排泄で休まる暇のない腸が排泄の方向にすすみ、腸内をリセットすることができます。

便秘が解消するといった効果が現れる人もいます。１食程度抜くことで腸が休まるため、動きが回復するという考えもあるようです。日頃から、腹八分目を意識するだけでもよいでしょう。

なお、本格的なファスティングに挑戦したい方は医師の指導のもと行いましょう。

便秘を改善するためにお薬を使う

便秘がちな方ならば、便秘を解消することも必要です。例えば、肛門に近い直腸に問題があり、便がうまく出せないといった『直腸性便秘』に悩んでいる方は、直腸にポケット状に溜まってしまっています。

便秘を放置していることも危険なため、必要に応じて適切にお薬を使って出すこともときには大切です。便を排出した後には食事療法などに切り替えましょう。

なお、デトックス目的に便秘薬、坐薬や浣腸に頼ることはおすすめできません。

便秘薬の使いすぎよる副作用については、次の記事で詳しく説明しています。

腸内デトックスで注意が必要なこと

腸内をきれいにすることでメリットはたくさんありますが、とにかく腸の中身を排出すればいい、という訳ではありません。過度に行い過ぎてしまうとかえって腸を悪化させることにもつながりかねませんので注意が必要です。

特に下剤で排便を促す方法は、一時的な利用に留めておきましょう。そのうち薬が効かなくなり、腸が自力で排出する力が弱くなっていってしまいます。

まとめ

腸内デトックスのやり方やその効果についてご紹介しました。腸の機能をアップさせるには食生活を見直すだけでなく、十分な睡眠やストレスを溜めないなど、規律正しい生活を送ることも大切です。

心と身体の両方を磨いて、中から輝ける人になりたいですね。

参照：腸セラピスト認定協会

参照：厚生労働省　e-ヘルスネット