腸活ストレッチによって腸を刺激し、便秘を解消することができます。腸活ストレッチの方法やメカニズム、そのメリットや注意点をご紹介します。

「食生活に気をつけるだけではなかなか便秘が改善しない！」と悩んでいる方は必見です。

腸活ストレッチで外から腸に刺激を与えよう

テレビで取り上げられたことにより、便秘に悩む人たちの間で一気に注目を集めることとなった「腸活ストレッチ」。

腸に関するトラブルの中でも一番多い悩みは便秘です。２０代～３０代の女性のおおよそ半数が便秘に苦しんでいるというから大変な問題。

ストレスや不規則な生活が原因で便秘になる方もいます。

便秘には食生活を見直すことが一番大切です。なるべく食物繊維を多く含むものやヨーグルト、納豆など、腸に良いと言われる食べ物を食べましょう。

それでも「食事に気をつけているのに一向に便秘が改善しない」という方もいるのではないでしょうか。

食事が体内から腸を改善することに対し、腸活ストレッチとは外部から腸を刺激することです。動きが鈍くなっている腸を活発化させ、ぜんどう運動を促すことで便秘が解消されます。

自宅でできる腸活ストレッチの方法

腸活ストレッチの方法はいくつかありますが、どれも思い立った時に気軽に実行ができるものばかりです。

すぐに効果が現れる人もいれば２週間ほどかかる場合もあります。無理することなく、毎日続けることが大切ですよ。

大腸の曲がり角を刺激するストレッチ

便秘には様々なタイプに分けられますが、その中でも特に女性の多くに当てはまるのが「弛緩性便秘」です。弛緩性便秘とは筋力の低下や下剤を服用することで、腸のぜん動運動が弱まってしまっているタイプの便秘です。

特に便が詰まりやすいという大腸の曲がり角の二箇所に刺激を与え、弱まった腸の運動を活発化させましょう。

寝ながら「上行結腸」を刺激するストレッチ

「上行結腸」とは腸の右側に位置する部分で、便が詰まりやすい傾向にあります。寝た状態で腰を浮かしてストレッチをすることで、腰からおしりの部分に傾斜をつけます。腸が傾くことにより便を動かすことができるのです。

このストレッチは骨盤を支えている筋肉「骨盤底筋」を鍛えることにもつながります。

ヒップラインのたるみを引き締めたり、産後の尿もれなどで悩んでいる方にも効果がありますよ。

全身のばしのストレッチ

もっと簡単な、伸びをするだけのストレッチもあります。

腸活ストレッチは排泄の時間帯である朝に行うのが効果的。全身伸ばしストレッチは朝、目が覚めたらすぐにベッドで行えるストレッチです。

自律神経のバランスを整え、腸に適度な刺激を与えましょう。

手のひらを合わせるのが辛いという方は両腕をクロスさせるだけでもOKです。ただし膝が曲がっていると効果が薄れるのご注意を。

さかさま自転車こぎストレッチ

こちらも朝起きたらベッドの上ですぐにできるストレッチです。眠い身体にはちょっとつらいですが、腸も、自分自身も目覚めるので気持ちよく起き上がることができますよ。

溜まったガスを流すタッピングストレッチ

最後は腸内に溜まったガスを流してスッキリさせるストレッチです。長い間便が腸に滞留していると老廃物と共にガスが溜まってきます。このガスを排出することで腸のコリをほぐします。

これだけです。通勤時や歯磨きをしている時など、思い立った時にいつでもできますね。

腸活ストレッチをすると様々なメリットが！

腸活ストレッチを行うことの目的は自律神経を整えること、そして腸に刺激を与えることです。それにより腸のぜん動運動を促され、がんこな便秘が改善されます。

便秘が解消されることで様々なメリットがあるのです。

便秘解消

腸のぜん動運動が活発になることで頑固な便秘を解消することができます。便秘がつづくと膨満感を感じるだけでなくお腹が張ったり、身体が重く感じたりと日常生活に様々な支障が出てきます。

美容効果

便秘と美容は密接に関わり合っています。便秘が続くということは老廃物を腸内に溜め込んでいるということ。

この老廃物が原因で大人ニキビや肌の乾燥といった肌トラブルを引き起こします。老廃物を排出することでこういった悩みが解消されます。

ダイエット効果

腸活ストレッチによって便秘が解消されると、ダイエット効果も期待できます。

慢性的な便秘が解消すると腸にとって好ましい環境となります。そのために代謝も上がり、太りにくい体質に改善されます。

イライラの解消

便秘が続くとなんだかスッキリとしない気分になりますね。ぽっこり出てきたお腹も気になり、「タイトスカートが着れなくなる」なんていう悩みを抱えている方もいるかもしれません。

そういったストレスに加え、便秘が続くと老廃物が溜まりやすくなります。老廃物によって腸内環境が悪化することで、精神の安定に必要なセロトニンなどのホルモン分泌が不足しがちになります。その結果、便秘によって、ますますイライラしやすくなってしまい悪循環に陥ってしまいがちです。

便秘が解消されるとこういった、原因不明のストレスやイライラからも解消されます。

アレルギーの改善

花粉症やアトピー、蕁麻疹などで苦しんでいる方は、もしかしたら便秘が原因かもしれません。身体にある免疫細胞のなんと7割が腸にあります。腸を活性化させることでアレルギーの改善が期待されます。

眠くなってしまうので薬に頼りたくないという方や、薬を服用できない事情のある方は腸活ストレッチを試してみましょう。

あわせて取り入れてみよう

健康や美容などのメリットを享受するためには腸活ストレッチだけでなく、他の方法もあわせて試してみるとより効果が出るでしょう。

便秘を解消するには十分な睡眠を取り、規則的正しい生活を送ることが大切です。

加えて食物繊維を多く含む食べ物やヨーグルトやプルーンなど腸に良いと言われる食事をしましょう。十分な水分補給もお忘れなく。

腸活ストレッチ以外にも便秘解消の方法はたくさんあります。知りたい方は是非、こちらも参考にしてください。

参照：e-ヘルスネット　便秘と食事

腸活ストレッチの注意点とおすすめできない人

 

思い立った時にすぐ行える腸活ストレッチ。どれも簡単な方法ではありますが、効果的に安全に行うためにも、注意点を守ることが大切です。注意点についてお話します。

毎日コツコツと続けましょう

腸活ストレッチの効果が現れる期間は人によって様々。ストレッチを始めてすぐに便意を催したという方もいれば、２週間程かかったという方も。そのため、焦らずにコツコツと続けることが大切です。

ストレスを感じるなら逆効果

ただし、あまり気負い過ぎない様にしましょう。「毎日きちんとやらなくちゃ」という気持ちが強すぎるとストレスにつながります。

腸はストレスを敏感に感じ取ります。そうするとぜんどう運動が鈍くなってしまうため、結果として便秘を悪化させてしまうことにつながりかねません。

少しくらいサボってしまってもいいので、負担に感じない程度に続けましょう。

妊娠中や病気治療中の方は要相談

妊娠中の方や、何らかの病気を治療中の方、怪我をされている方などは、ストレッチの内容によっては注意が必要なこともあります。心配な方は主治医などに相談してから行いましょう。またストレッチ中に異常を感じた場合には、無理をせずに中止してください。

まとめ

今話題の腸活ストレッチについてご紹介しました。「面倒くさそうだな」というイメージを持っていた方もいるかもしれませんが、ご紹介したのはどれも思い立った時にすぐ実行できるものばかりです。

是非参考にし、何をやってもダメだったという頑固な便秘を解消してください。

参照：朝だけ腸活ダイエット（小林弘幸 著）