腸をきれいにするといいことだらけ!方法と5つのメリット
きれいな腸を手に入れることは、健康な生活を送る上で欠かせません。腸をきれいにするために、気をつけるべき生活習慣や食事内容、そしてどの様なメリットがあるのかを見ていきましょう。
目次
きれいな腸とはどんな状態のこと?
腸がきれいになることで美容や健康などさまざまなメリットがあり、ダイエットにも影響があるとも言われています。では一体、「きれいな腸」とはどの様なことを指すのでしょうか。
腸内細菌のバランスが取れている状態
私達の腸に存在する細菌は「善玉菌」、「悪玉菌」、どちらにも属さない日和見(ひよりみ)菌に分けられます。
腸がきれいな状態とはこれらの細菌のバランスが取れている状態のこと。理想とされるバランスは善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7です。
ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が占める割合を適切なバランスに整えることがきれいな腸を保つために重要です。
便を確認しよう
自分の体内のこととはいえ、腸内の細菌がどの様な状態かを見ることはできません。今では、キットを使って簡単に自宅でもどの様な細菌が存在しているかを知ることができるのです。気になる方は活用してみると良いでしょう。
でももっと手軽な方法があります。それは「自分の便を確認する」こと。黒っぽくなく、黄色がかった色をしていて、臭いが少なく、バナナの様な形の便が出るようであれば、きれいな腸の持ち主だと言えます。
日頃から自分の便の状態を確認する習慣をつけましょう。
きれいな腸を手に入れる法則
腸内をきれいにすると、ダイエットや健康、便秘解消などなどのメリットがたくさんあります。では、どの様なことに気をつければ腸がきれいになるのでしょうか。
食事に気をつける
きれいな腸を作るために最も重要なのが毎日の食事です。日頃から善玉菌を増やす様な食べ物を口にするように心がけましょう。
ヨーグルトなどの乳酸菌や納豆などの発酵食品は腸内で善玉菌となるために効果的な食べ物です。食物繊維も腸内環境を整えてくれる優秀な存在です。
ストレスを溜めない
脳と腸は密接につながっています。ストレスを感じることで心がダメージを受けるだけでなく、脳が不安を感じ放出するホルモンが消化器官の機能を悪化させてしまいます。
テスト前に強いストレスを感じてお腹が痛くなったことがある人もいるのでは?
ご自身の健康のためにもネガティブな考え方はやめて、無駄なストレスは適度に解消していきましょう。
水分を摂る
体内に水分が少なくなると便にも水分が行き渡らなく、硬くなってしまうため便秘になりがちです。便が腸内に留まることによって腸内容物の腐敗が進み、悪玉菌が増えてしまいます。
きれいな腸を手に入れるには不要な悪玉菌を溜め込まないことが大切です。常日頃からこまめに水分補給をしましょう。ただしコーヒーやお茶などは利尿作用があるために尿として排出されやすくなってしまいます。水分摂取には、ミネラルウォーターがオススメです。
適度な運動をする
運動をすることも便秘予防に効果的。筋肉量が落ちてしまうと腸腰筋も衰えてしまうため、便を排出する腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱くなってしまうのです。
一般的に男性よりも女性の方が便秘に悩まされているイメージがありますが、筋力の差が関係していることもあります。
日本人の常習性便秘の3分の2は、蠕動運動が弱く、便を押し出すことのできない「弛緩性便秘」と呼ばれるタイプです。なるべく日常生活に運動を取り入れましょう。
運動をすることでストレス発散にもなるため、便秘解消の効果が期待できます。
ただし過度な運動は無用なストレスを招きますのでほどほどが大切です。
無理なダイエットはしない
痩せたいと思っている方はダイエットの方法に注意が必要です。偏った食事や食事の量を抑えた結果、腸が欲しがる栄養素が行きとどかなくなる可能性があります。
食物繊維が不足すると便が排出されずに腸に長く留まりやすくなります。また、タンパク質が不足すると筋力が衰えるので便秘を助長してしまいます。
間食を控え、運動を取り入れるなど健康的にダイエットをしましょう。
規則正しい生活を送る
便通は睡眠状態と関係していると言われています。
眠っている間は副交感神経と呼ばれる自律神経が活発になるために、内臓の動きも活発になります。
消化された食べ物は睡眠中に大腸まで運ばれ便となります。よって、十分な睡眠を取らないと便がうまく運ばれずに便秘となってしまうのです。
また、寝不足はストレスを引き起こしてしまいます。夜更かしはせずに決まった時間に布団に入る習慣をつけましょう。
便意を我慢しない
せっかくおとずれた便意を頻繁に我慢すると、次第に腸から脳への伝達がうまく行かずに便意を感じにくくなり、便秘につながってしまいます。
直腸のあたりにある便は水分も失われ、硬くなりやすいために一層排便が難しくなってしまいます。
仕事柄、便意を感じてもトイレに行けないために慢性化してしまう便秘を「職業性の便秘」と呼びます。なかなかタイミングが難しいこともありますが、便意を感じなくとも毎朝トイレに座る習慣をつけ、便意を感じた時にはすぐにトイレに行きましょう。
腸内環境を整えるために役立つ方法は次の記事で紹介しています。詳しく知りたい方はぜひ読んでみてください。
腸をきれいにする食べ物と、避けるべき食べ物
腸をキレイにするためには食事が大切であることをお伝えしましたが、具体的にどの様な食べ物を食べる習慣をつければいいのでしょうか。また、反対にあまり食べないように気をつけた方がいい食品はあるのでしょうか。
腸をきれいにする食べ物
ヨーグルトなど発酵食品
ヨーグルトや納豆などは善玉菌である乳酸菌を含む食べ物ですので積極的に食べましょう。腸内でさらに善玉菌を増やしてくれる作用もあります。味噌や漬け物といった発酵食品にも乳酸菌は含まれます。
オリゴ糖や有機酸を含む食べ物
腸内で善玉菌の餌となるオリゴ糖を摂取するのもいいでしょう。オリゴ糖は甜菜やきなこ、甘酒などに多く含まれます。
りんごやいちご、パイナップル、プルーン、梅干しなど、有機酸を多く含む食品も効果的です。
食物繊維
便秘を解消するためには便をかさ増ししてくれる食物繊維がオススメです。食物繊維は緑黄色野菜を中心に、たけのこやごぼう、大豆やひじきなどに多く含まれます。さつまいもには便秘が大きく改善する効果が実証されていますよ。
ご飯は白米より玄米、胚芽米や七分びき米が食物繊維の量を多く含んでいます。
腸内細菌の増やし方については、次の記事も参考にしてください。
起床時の水分摂取
また、朝起きた直後の冷たい水や冷たい牛乳も腸が刺激を受けるので便を排出する効果が期待できます。
乳酸菌を含むサプリメント
食べ物から乳酸菌、ビフィズス菌を十分に取り入れるには、たくさんの量を毎日食べ続ける必要があります。実際には続けるのが難しいと感じる人も少なくありません。
食事から十分に補えない分はサプリメントを使うのもおすすめです。腸をきれいにするには、効率よく毎日続けることが成功の秘訣になります。
サプリメントについては次の記事を参考にしてください。
食べ過ぎ注意!腸を汚す食べ物
善玉菌が増えれば腸がきれいになりますが、反対に腸内の悪玉菌が増えすぎることで腸が汚くなってしまいます。
牛肉や豚肉などの赤身のお肉などの高タンパクな食品は、腸内で大腸菌やウェルシュ菌といった悪玉菌を増やすとされているために食べ過ぎには注意が必要です。
でも、きれいな腸を保つためにはタンパク質も必要な栄養素です。お肉を食べる際には野菜を意識して取るなど、腸をきれいにする食べ物も一緒に摂りましょう。
脂質のとりすぎも悪玉菌の増殖を促進させるため、ほどほどに留めておきましょう。
腸がきれいになるとどの様なメリットがあるの?
近年は腸がますます注目を浴び、世界的な研究も進んでいます。腸は「第二の脳」とも言われ、からだ全身の健康を司っているといっても過言ではありません。
きれいな腸の持ち主になることでたくさんのメリットを得ることができます。
便秘解消や整腸作用
腸内の善玉菌が増えることによって頑固な便秘が解消されます。よくお腹を下してしまうという方も整腸作用によって症状が落ち着くことがあります。
便秘が続くと、腸内の腐敗が進行して体内に有害物質を溜め込むこととなってしまいます。不快感や腹痛を感じるだけでなく、ひどい時には嘔吐することもあります。
便通が良いと気持ちもスッキリするだけでなく、身体にも良いことだらけなのです。
便秘解消法については、次の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
免疫力アップやアレルギーの改善
身体に存在する免疫細胞の約7割は腸内に集中しています。免疫細胞の働きが低下することで、花粉症やじんましん、アトピーなどのアレルギー症状が起こりやすくなります。
腸内環境が整うことで、免疫の働きが安定すればアレルギー症状の改善がみられることもあります。
美容効果
便秘が続くと肌荒れやニキビなどの症状に悩まされる人もいるのでは。これも便秘によって腸内に溜まった毒素が排出されないことが原因で現れる症状の一つです。
お通じが良くなるということは代謝も上がるためにお肌のターンオーバーの促進も期待できます。いい化粧品を使っているのに効果が現れないという方は便秘が原因かもしれません。
ダイエット効果
便通がよくなり、代謝が上がるということはダイエットにも効果的です。痩せている人の腸内には特定の善玉菌(痩せ菌)が多く存在しているという事実もあります。ダイエットをしたいと考えている人は善玉菌を増やすような工夫をしてみてみましょう。
うつ病の予防
「脳腸相関」とも言われ、意外かもしれませんが脳と腸は密接に関係しています。ストレスでお腹を下すことがありますが、その反対に腸が汚くなると脳や心もダメージを受けるのです。
腸の状態が悪くなると神経系を介して脳に伝わり、抑うつや不安といった変化を引き起こしてしまいます。
また、人間が楽しさ感じて前向きになる「幸せホルモン」とも言われるホルモンであるセロトニンが減ってしまい、ストレスに弱くなってしまうとも言われています。その結果として、うつ病を発症するという場合もあります。
腸がきれいになることで、うつ病のような精神的な病気を防ぐことにもつながりますよ。
まとめ
腸がきれいになれば、身体にいいことづくしだということが分かったかと思います。最近では若い女性の間でも腸をきれいにする活動として「腸活」が注目を集めています。
食事だけでなく運動や睡眠などのライフスタイルに気をつけて、見た目でなく身体の中からきれいになりましょう。
参照:厚生労働省 便秘と食事