便秘の時に食物繊維の食べ過ぎは良くない?!正しい食べ方は
便秘かな?と思ったら、食物繊維を食べよう!と思いますよね?
でも食べ過ぎると逆効果かもしれませんよ。
目次
便秘の時は食物繊維の摂り過ぎに要注意?!
私たちの体は、食物繊維を分解することができません。
腸内細菌には善玉菌と悪玉菌がいて食物繊維を分解するのは善玉菌なのです。善玉菌は、他にも次のような働きで私たちの健康を保ってくれているんです。
- 乳酸や酢酸などを産生して、腸の働きを高める
- 腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌を追い出す
- 腸に入って来たウイルス等が腸に付着しないようにする
- 腸が分解できないミネラルや食物繊維を分解する
- ビタミン類を生成して、腸を活発にする
ところが、便秘の人の腸内には悪玉菌が繁殖していて、善玉菌の効果があまり得られません。
そうすると、食物繊維をたくさん食べてもあまり分解されないので、便秘の時は食物繊維の摂り過ぎに注意しなければならないのです。
食物繊維の種類は一つじゃない?!
食物繊維には大きく2種類あることをご存知でしょうか?
水に溶ける「水溶性食物繊維」と、溶けない「不溶性食物繊維」です。
それぞれの特徴を見てみると...
1.水溶性食物繊維の特徴は?
水溶性食物繊維は、水分を保持する力が高くて粘りがあります。
粘性
粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎます。糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。
吸着性
胆汁酸やコレステロールを吸着し、体外に排泄します。
水溶性食物繊維は、次のような食品に含まれています。
- 昆布
- わかめ
- りんご
- みかん
- 里芋
- 山芋
- キャベツ
- 大根
- ごぼう
- オクラ
- カラス麦
- 大豆
2.不溶性食物繊維の特徴は?
不溶性食物繊維は、腸の排泄運動(ぜん動運動)を活発にするので、食べ物のカスや便が腸内を移動する時間が短くなります。
保水性が高い
胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促進します。
繊維状、蜂の巣状、へちま状
よく噛んで食べるので、食べすぎを防ぎ、顎(あご)の発育を促し、歯並びをよくします。
不溶性食物繊維は、次のような食品に含まれています。
- 小麦ふすま
- ごぼう
- 切り干し大根
- エリンギ
- えのき
- 大豆
- おから
- いんげん豆
- ひよこ豆
- 小豆
- アーモンド
- 干し柿
便秘の時に摂り過ぎに注意したいのは?
特に不溶性食物繊維の摂り過ぎに注意しましょう。
それは、不溶性食物繊維が
- 腸内をゆっくり移動する
- 腸内の水を吸う
順にご説明しましょう。
不溶性食物繊維は腸内をゆっくり移動する?!
この働きは、ゆっくり移動しながら腸内の有害物質や老廃物をからめ取って便と一緒に排泄すると言うもので、もし便秘でないなら、腸をキレイにしてくれるとても良い働きと言えるでしょう。
でも便秘の時は、腸の動きが悪くなっていて、ぜん動運動が起きにくくなっています。この状態で、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、大量の食物繊維がのろのろと大渋滞...
これでは腸も疲れてしまうし、便秘の悪化につながるかもしれませんね。
不溶性食物繊維は腸内の水を吸う?!
これもまた便秘でない時なら良い働きです。不溶性食物繊維は腸内をのろのろ進みながら水を吸収し、便のかさが増えるので排泄しやすくなるんです。
でも便秘の時は、それでなくても腸内に便が溜まっているのに、さらに便のかさが増えてしまうのです。こうなると、腸内で詰まってしまい、便が硬くなってしまいます。
これはもう、便秘の悪化にまっしぐらですね。
1つの物ばかり食べ過ぎないことが大切!
不溶性食物繊維の摂り過ぎ以外にも、何か1つの物ばかりを食べ過ぎる事は良くありません。
好き嫌いせず、適量を、バランス良く食べる事が、便秘解消だけでなく健康維持にも必要でしょう。
また、善玉菌の効果が得られるように、腸内の環境を整えることも大切でしょう。
その上で、簡単なストレッチなどを取り入れると便秘解消に効果的ですよ。