ひどい便秘の解消法-薬に頼らずに健康的に解消するには
ひどい便秘が続くと、お腹が張り、ムカムカして気持ちが悪くなります。
一刻も早く何とかしたい!とは言え、便秘薬は使いたくないという方も多いことでしょう。
そこで、ひどい便秘を、薬には頼らずに解消する方法をいくつかご紹介しましょう。
目次
ひどい便秘をすぐに解消するには
ひどい便秘には、便秘薬はとても有効です。しかし、腹痛や下痢を引き起こす原因にもなりかねません。
「とにかく一時的にでもひどい便秘を解消したい」という時には、ぜひ以下の方法を試してみて下さい。どちらも、体の力を抜いて、リラックスして行うことが大切です。
- つま先立ち
- マッサージ
意外と即効性がある「つま先立ち」
両足を肩幅に広げ、5分間、つま先立ちをしましょう。
- お尻をキュッと締めて、おへその下に力を入れる
- かかとは上げ下げせずに、上げっぱなしにする
フラフラしないように、イスの背や壁に手をついて行うのが良いでしょう。また、5分間我慢できなければ、はじめのうちは1、2分だけでもトライしてみましょう。
つま先立ちが便秘にいい理由
つま先立ちが便秘に効果があるのは、つま先立ちに「血行促進効果」と「筋力アップ効果」があるからです。
【血行促進効果】
重力によって、血液は自然に体の下の方にたまりやすくなります。ふくらはぎは、その血液を心臓まで戻すポンプの役割をしています。そのため、ふくらはぎは「第2の心臓」とも言われています。
つま先立ちをすると、ふくらはぎが刺激され血流がよくなります。そうすると、ポンプとしての機能が活発になり、全身の血流もよくなります。
こうして全身がポカポカ温まると、お腹(腸)も温かくなってきます。腸が温まると、蠕動運動(ぜんどう-うんどう:腸の内容物を移動させる運動)が活発になり、便秘の解消につながるのです。
【筋力アップ効果】
便秘の原因の一つとして、便を押し出す力不足(筋力不足)も考えられます。
つま先立ちをすると、ふくらはぎの筋肉はもちろん、お尻やお腹の筋肉も刺激されます。その結果、少しずつ筋力がつき、便を押し出す力(排便力)ができるのです。
お腹と腰をやさしく温める「マッサージ」
おへそ~下腹の辺りを、「の」の字を書くように、優しくマッサージしましょう。
背中を伸ばして、両手のひらを腰に当て、上下にさすりましょう。
- 温かい手で行う
マッサージが便秘にいい理由
マッサージが便秘に効果があるのは、マッサージに「血行促進効果」があるからです。
【血行促進効果】
お腹を直接マッサージして温めると、腸の動きが活発になり、便秘解消につながります。
腰のマッサージでは、この動作で体が温まることと、腰の位置にある便秘に効くと言われるツボが刺激されることで、便秘が解消します。
ひどい便秘を繰り返さないためには
つま先立ちやマッサージは、便秘の一時的な解消には効果的です。これらを毎日行うことも、便秘解消の一つの方法です。
しかし、「ひどい便秘を繰り返さない」ためには、ぜひ以下の方法を試してみて下さい。どちらも、毎日継続して行うことが大切です。
- 生活習慣の改善
- 食生活の改善
生活習慣で便秘を解消する
以下のような生活習慣は、ひどい便秘の原因になります。
- 不規則な生活リズム
- 睡眠不足
- 運動不足
- ストレス
- トイレの我慢
規則正しい生活リズムを心がける
生活リズムが不規則だと、睡眠や食事の時間もバラバラになりがちです。そうすると、体内時計が乱れて、腸の働きをコントロールしている自律神経が乱れます。その結果、腸が正常に働かなくなり、便秘を引き起こしてしまいます。
また、睡眠不足やストレスでも自律神経が乱れ、便秘になりやすくなります。
朝は一定の時間に起き、日中は太陽の光を浴びて活動的に過ごし、夜更かしをしないようにしましょう。
軽い運動をする
運動不足になると、徐々に筋力が落ちて、排便力が弱くなります。また、体を動かさないので、全身の血行が悪くなり、冷えにもつながります。つまり、お腹が冷えて腸の蠕動運動が弱くなるのです。さらには、自律神経のバランスも崩れやすくなってしまいます。その結果、便秘を引き起こします。
ウォーキングやジョギングなどの軽い運動を行いましょう。運動はストレス発散の効果もありますから、毎日の生活に取り入れるようにしましょう。
トイレを我慢しない
通常、直腸に便がたまると、「便意」を感じてトイレに行きたくなります。しかし、便意を感じてもトイレを我慢するクセがついてしまうと、だんだん便意を感じなくなってしまい、直腸に便がたまってしまいます。
便意を感じたら我慢せずにトイレに行くようにしましょう。
食生活で便秘を解消する
以下のような食生活は、ひどい便秘の原因になります。
- 水分不足
- ダイエット(食べる量不足)
- 偏食(栄養不足)
- 食物繊維不足
十分な水分量をとる
口から入った食べ物は、胃で消化される時には水分が多くしゃぶしゃぶの状態です。その後、小腸で消化され、それと同時に栄養分と水分が吸収されます。さらにその後、大腸で栄養分と水分が吸収されます。こうして腸で水分が吸収された結果、だんだん固形になります。これが便です。
もし口から飲む水分量が少ないと、体は自然に、外に出す水分量を少なくしようとします。便と一緒に外に出る水分を減らすために、腸は便からなるべく多くの水分を吸収しようとするのです。その結果、便は水分が少なく硬くなって、排出されにくくなってしまいます。
また、消化されずに大腸まで送られた食物繊維は、水分を含んで膨らみ、かさ(量)を増やします。しかし、水分量が少ないと、食物繊維のかさが十分に増えません。そうすると、便の量が少ないため、便意も起こりません。
1日1.5~2リットルの水分を、こまめにとるようにしましょう。また、朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むと、胃腸が刺激されて蠕動運動が活発になります。
栄養バランスの取れた食事をとる
ダイエットで食べる量が少ない、特に食物繊維の摂取量が少ないと、便のかさ(量)が少なくなります。また、偏食で栄養が偏っていると、自律神経が乱れる原因になります。その結果、腸の働きが乱れ、便秘につながります。
栄養バランスの取れた食事を、十分な量とるようにしましょう。特に、食物繊維は十分量摂りましょう。
また、腸内環境が悪いと、便秘になりやすくなります。
腸内環境を整えるために、乳酸菌を積極的に摂りましょう。同時に、乳酸菌を増やす効果のあるオリゴ糖も摂りましょう。
食物繊維や乳酸菌、オリゴ糖など、便秘解消に効果のある食べ物について、詳しくは以下の記事をご覧ください。