豆乳でアレルギー症状が出るかも?!花粉症の人は注意して
豆乳は健康に良いものだから、毎日飲んでいるという人は多いかもしれませんね。
でも、豆乳を飲んでアレルギー症状が出ることがあります。同じ大豆製品の豆腐や納豆、みそ、醤油などでアレルギーが出ない人でも、豆乳は大豆タンパク質が多く含まれているため、アレルギーが出やすいのです。
しかも、最近、カバノキ科の花粉症の人が豆乳を飲んだ時に、通常の食物アレルギーとは違う症状のアレルギーが起こることが分かってきました。
花粉症の人に忍び寄る豆乳アレルギーの影?!
約50年前、日本では「アレルギー」はほとんど見られませんでした。でも、今では国民の3人 に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われているんです。
中でも食物アレルギーはこの15年ほどで増えていて、最近では果物、野菜、イモ類などによる食物アレルギーも報告されているんです。
国民生活センターが注意を呼びかけ!
平成25年12月5日、国民生活センターから、「豆乳等によるアレルギーについて-花粉症(カバノキ科花粉症)の方はご注意を-」と言う発表がありました。
簡単にご説明すると...
- 大豆を原材料とした食品を食べた時に起こる食物アレルギー
- 主にカバノキ科花粉症の人が、豆乳などを摂取した時に起こる口腔(こうくう)アレルギー症候群
また、他にも成人女性でアレルギーが出る人が多いことや、野菜・果物による口腔アレルギー症候群を合併することがあると言われているんです。
食物アレルギーと口腔アレルギー症候群の症状
食物アレルギーの症状には様々なものがあります。例えば、
- 皮膚のかゆみ
- じんましん
- 湿疹
- 目の充血
- 目のかゆみ
- 涙目
- 嘔吐
- 腹痛
- 下痢
- くしゃみ
- 鼻水
- 呼吸困難
また、どちらも、血圧が急激に下がったり、意識障害などのショック症状が起きるアナフィラキシーショックの可能性がありますから、注意が必要です。アナフィラキシーショックは、命の危険もあるのです。
なぜ、カバノキ科の花粉症の人が?!
大豆には、Gly m 4という、カバノキ科の花粉に含まれているアレルゲン(花粉症の原因となる物質)と似たような物質が含まれていることが原因です。
カバノキ科の花粉症の人が大豆を食べると、体に花粉が入って来たと勘違いするのかもしれませんね。
カバノキ科のアレルゲンと似たような物質は、大豆の他に、バラ科の果物(リンゴ、モモ、サクランボ、ナシ、ビワなど)にも含まれていますので、カバノキ科の花粉症の人は、これらにも気を付けましょう。
他の大豆製品は大丈夫なの?!
大豆に含まれるGly m 4は、発酵や加熱といった加工で動きが鈍くなります。
ですから、カバノキ科の花粉症の人が味噌や醤油、納豆などを食べても、症状が出ることは少ないでしょう。
もちろん、カバノキ科の花粉症の人が必ず、豆乳でアレルギーが出るとは限りませんから、もし飲む場合は、少し飲んでみて様子を見るのが良いでしょう。
最後に
消費者へのアドバイス
カバノキ科の花粉症やりんご、ももを食べて喉がかゆくなるなど果物アレルギーの方は、今後豆乳等による口腔アレルギーを発症する可能性がありますので注意が必要です。
初めて豆乳等を摂取する方も、少量から摂取した方が良いでしょう。
また、豆乳等を摂取してアレルギー様の症状が出た場合は、直ちに医療機関を受診しましょう。
なお、自分がカバノキ科の花粉症かどうかは、医療機関で血液検査を受けることで知ることができます。