「味噌」が腸内環境のバランスを整える!


穀物を発酵して作る味噌のことを、皆さんは調味料の一種と捉えているのではないでしょうか?
食べ物の少なかったその昔は、主要なタンパク源で「おかず」扱いでした。その当時から、健康増進効果が高いとされ「味噌汁は医者殺し」とまでいわれていたのです。

現在では、主に大豆と米麹、塩で作られることが多い味噌。大豆は、タンパク質やカルシウムを多く含むので、重要な栄養源となります。また、味噌には、腸に届く植物性乳酸菌も非常に豊富です。
他にも、ガンに対する効果や、抗酸化能力、美容効果等と多くの効果が認められています。

味噌

味噌が腸内環境のバランスを整える

味噌に含まれる植物性乳酸菌は、生きたまま腸にたどり着きます。腸内で、乳酸を放出して腸内を弱酸性に保ち、腸内環境のバランスを取ってくれるので、悪玉菌を減らし、代わりに善玉菌を増やします。そのため、便秘腹部膨満感などの、お腹の不調を解消します。
また、味噌に含まれるオリゴ糖は、善玉菌の栄養となります。結果的に善玉菌を増やすので、同じような効果を得られます。植物性乳酸菌は、リンパ球を活性化して免疫機能を高める効果もあります。また、消化を助ける酵素も豊富に含まれています。

味噌の長い歴史

味噌は中国から伝来したという説と、日本で開発されたという説があります。現在の味噌の起源となるのは、奈良時代の「未醤」(みさう)と呼ばれた食品です。それが、徐々に味噌へと変化していったのです。
当時の味噌は、豆やその他の穀物を、塩漬け保存した保存食でした。ですから、つまんで食べていたのです。江戸時代に、現代のような調味料として認識されるようになったのです。

味噌のガンへの効果

味噌に含まれる「脂肪酸エチル」が、ガンを引き起こす変異原の力を抑制するという説もあります。
動物実験でのデータでは、肺ガン、胃ガン、乳ガン、肝臓ガン、大腸ガンの抑制効果が認められているそうです。また、大豆に含まれるイソフラボンが、ガン抑制効果があるのでないかと注目され、研究が進んでいます。

味噌のその他の効果

味噌の材料の大豆は、栄養価が高い食べ物の1つです。
味噌にすることによって、大豆に含まれるタンパク質が消化しやすく分解されます。大豆イソフラボンは、女性ホルモンに作用して、骨粗鬆症や、更年期障害の緩和の効果が期待されています。
また、味噌に含まれる「メラノイジン」は、抗酸化作用があります。タンパク質はコレステロールの低下や、血管の弾力を保持する働きもします。

また、味噌に含まれる「コリン」という成分には、老化防止、脂肪肝防止の効果があります。
その他の栄養素により、造血作用や、神経疲労防止、美容等の効果もあります。このように、たくさんの栄養を含み、効果をもたらす味噌は、なるべく毎日食べるようにしたいものです。味噌汁として食べれば、毎日手軽に摂り入れることができますね。