病院で抗生物質を処方されたことのある人は多いでしょう。

主に細菌感染した時に処方される抗生物質。
病気の原因となる細菌を死滅させるために処方されるのですが、抗生物質が腸内細菌も殺してしまい、その結果私たちの健康を害することもあるのです。

薬病気を治すために飲むはずなのに、一体どうすれば良いのでしょう?
一緒に考えてみましょう。

抗生物質が腸内細菌を減少させる?!

まず、抗生物質についてご説明しますね。

病原微生物に対して殺菌作用、あるいは発育抑制作用(静菌作用)を持つ化合物のうち微生物が産生するものを抗生物質という。さらに、微生物が産生する抗がん、抗腫瘍活性を持つ化合物も抗生物質といわれる。

これらは微生物が他の微生物の増殖を抑制するために生合成している。

出典:薬学用語解説 抗生物質

抗生物質は微生物が、他の微生物を殺菌したり、増殖を抑制するために作り出すものなんですね。

抗生物質には色々な種類があって、それぞれターゲットとなる病原微生物が異なっています。

・細菌による感染症・・・抗菌薬
・真菌(カビ)による感染症・・・抗真菌薬
・ウイルスによる感染症・・・抗ウイルス薬

出典:All About 抗生物質の作用と効果

このように、抗生物質は病気の原因となる細菌などを死滅させる目的で処方されます。中でも、抗菌薬は腸内の有益菌も殺してしまうので、腸内フローラに影響を与えてしまうんです。

※腸内フローラとは・・・
腸内細菌は、同じ種類ごとに集団になって、腸内に壁面を作って生息しています。これを、種類ごとに集団を作るお花畑に例えて腸内フローラと言うのです。腸内細菌叢(さいきんそう)とも言います。叢(そう)とは「草むら」という意味。
例えば、抗生物質で下痢になることがよくありますね。
これは、日本人の30~40%の腸内にいる有害菌が異常に増加したためなんです。抗菌薬によって腸内フローラが乱れて有益菌が減少したために、元々少数だった有害菌が増加して、下痢になるんです。

 

では、どうすれば有益菌を減らさず、腸内フローラを良好に保てるのでしょう?これには、2つのアプローチが考えられます。

腸内細菌に優しい抗生物質がある?!

まず、理化学研究所 微生物系統保存施設の行った研究をご紹介しましょう。

どのような抗生物質が腸内細菌に影響を与えるのかを調べるために、Collinsella属をはじめとする、ヒト腸内最優勢菌種について、9種類の抗生物質に対する感受性試験を行った。

Collinsella属は全体的に薬剤感受性だが、セフェム系薬剤の一部やモノバクタム系の薬剤に対して耐性を持つことが明らかとなった。

よって治療にはセフェム系やモノバクタム系の薬剤を用いた方が、腸内のCollinsella属に対する影響は少ないと考えられる。

出典:J-STAGE 腸内細菌学雑誌

つまり、セフェム系やモノバクタム系の抗生物質が腸内細菌に優しいことが分かったのです。

もう一つ、慶應義塾大学医学部小児科学教室の行った研究をご紹介しますね。

臨床例の抗生剤投与時における腸内細菌叢の変動を検討した。

胆汁排泄の少ないと言われるCET投与例では腸内細菌叢の変動は明らかでなかった。ABPC、CEZ投与例ではそれぞれ感受性菌のSt.faecalis、ClostridiumとE.coliの減少を認めるのみで、他の細菌の変動は認めなかった。

出典:J-STAGE 感染症学雑誌

つまり、セフェム系(CETとCEZ)とペニシリン系(ABPC)の抗生物質が、腸内フローラに優しかったのです。

このように腸内細菌に優しい抗生物質であれば、腸内の有益菌を減らさず、腸内フローラを良好に保てそうですね。

でも、腸内細菌の構成や数は人によって違いますから、必ずしも当てはまるとは限りません。抗生物質を使用するときは、普段と違うことが起こったらすぐに病院に行くようにしましょう。

毎日の乳酸菌摂取で有益菌を増加させる?!

乳酸菌は、私達の腸内の有益菌として働きます。ですから、抗生物質を毎日飲んでいても、同時に乳酸菌を摂取していれば有益菌の数は減少しないでしょう。

ここで、日本ベルム株式会社で乳酸菌EF-2001を用いて行われた研究をご紹介しましょう。

EF-2001投与群の菌叢回復(再出現)時には、Lactobacilli(善玉菌)が早期に、しかも高菌数で出現。
Bifidobacteria(善玉菌)も高菌数で再出現。
腸内細菌叢改善効果1

それに対し、Enterobacteriaceae大腸菌群(悪玉菌)は低い菌数で再出現した。
腸内細菌叢改善効果2

すなわちEF-2001が腸内細菌叢の回復に良い結果を与えた。

出典:日本ベルム株式会社 腸内細菌叢改善効果

乳酸菌には腸内の有益菌を活性化する作用もあるので、有益菌が増加しやすくなることが期待できますね。

抗生物質の使用中は、乳酸菌の摂取で腸内の有益菌を増やし、腸内フローラを良好に保ちましょう。


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