腸がキレイというのは、腸内フローラが良好ということです。

お腹と免疫力

腸内フローラとは?そして、腸内フローラが良好だとなぜ免疫力が上がるのでしょう?

腸内フローラ良好で免疫力が上がる?!

最近話題の「腸内フローラ」は、腸内細菌叢(さいきんそう)とも言います。
ヒトや動物の腸内には、多くの種類の細菌が住んでいて、その数は100種類以上で100兆個以上と言われています。これらは集団で生息していて、まるで同じ種類の花が集団で咲くお花畑のようだということで、腸内フローラ(腸内細菌叢)と呼ばれているんです。

腸内フローラを形成するのは、「有益菌有害菌日和見(ひよりみ)」で、健康な人の腸内ではこれらは「20%、10%、80%」の割合で存在しています。

腸内フローラ

もし、何らかの原因で有害菌が増えると、腸の内容物が腐敗し、アミン・アンモニア・硫化水素などの有害物質が作られてしまいます。この有害物質は、腸管から吸収されて、さまざまな内臓に悪い影響を与えたり、老化や、がんなど生活習慣病の原因にもなるんです。

腸内フローラを良好に保つことが、健康につながるということですね。

腸内フローラを良好にするには?

腸内フローラは、偏った食事や、食べ過ぎ・飲み過ぎ、ストレスや過労、運動不足などによって変動します。

腸内菌のバランスをくずす要因

出典:全国発酵乳乳酸菌飲料協会 腸内菌のバランスをくずす要因

そこで、近年注目されているのが、プロバイオティクスです。

プロバイオティクスというのは、乱れた腸内フローラを改善して、私たちにとって有益な働きをする微生物のこと。乳酸菌やビフィズス菌が代表的です。
では、実際に、プロバイオティクスが腸内フローラを改善したという研究成果をご紹介しましょう。

プロバイオティクスが腸内フローラを改善した!

健康成人に乳酸桿(かん)菌を1日100億個以上、4週間飲用させたところ、非飲用期に比べて飲用期間中のビフィズス菌が有意に増加し、大腸菌群が有意に減少しました。

乳酸菌の腸内フローラのバランス改善作用
健康成人にビフィズス菌を1日100億個以上、4週間飲用させたところ、非飲用期間中の乳酸桿菌が有意に増加し、大腸菌群が有意に減少しました。

ビフィズス菌の腸内フローラのバランス改善作用

出典:全国発酵乳乳酸菌飲料協会 腸内フローラのバランス改善作用

乳酸桿菌やビフィズス菌の摂取によって、有益菌が増え、有害菌である大腸菌の数が減り、腸内フローラが改善されるということですね。

腸内フローラが良好になると、有益菌の働きにより免疫力が上がります。次に、その理由をご説明しましょう。

腸内フローラが良好だと免疫力が上がるの?

腸内の有益菌の免疫に関する働きは、6つに分ける事ができます。

  1. 免疫系の活性化
  2. 病原菌や有害菌の感染防御
  3. 脂質の代謝と排泄の補助
  4. 有害物質や発がん物質の分解
  5. ビタミンの産生
  6. 免疫系のコントロール

1.免疫系の活性化

免疫細胞を刺激して、免疫系全体を活性化します。

2.病原菌や有害菌の感染防御

有益菌は腸内を棲み処(すみか)とし、病原菌や有害菌が腸に付着するのを防ぎます。

3.脂質の代謝と排泄の補助

実は、私たちの腸は、コレステロールや中性脂肪を分解するのが苦手。これらは、有益菌が分解してくれているんです。
また、有益菌が出す乳酸が、腸を刺激して排泄がスムーズになります。

4.有害物質や発がん物質の分解

有害物質や発がん物質は、食べ物の中にも含まれていますね。これらもまた、有益菌が分解しています。

5.ビタミンの産生

免疫力の向上にも欠かせないビタミン類。B類、K、といった多くのビタミン類を産生しています。

6.免疫系のコントロール

アレルギーやクローン病等は、過剰な免疫による自己疾患です。要するに、自分で自分の体を傷つけてしまうのです。
これらの病気や症状は、過剰になっている免疫を抑える事で改善しますが、その役割を有益菌が担っているのです。

良好な腸内フローラが免疫力を上げた!

では、実際に、腸内フローラを良好に保つことで、免疫力が上がったという研究成果をご紹介しましょう。

南日本酪農協同株式会社で、モンゴル伝統的乳製品から分離した乳酸菌LP432株を用いて行われた研究です。

乳酸菌LP432株を摂取したマウスと、摂取していないマウスが、インフルエンザにかかった場合、乳酸菌LP432株を摂取したマウスでは体重減少が抑制され、長く生存できました。

また、乳酸菌LP432株を摂取したマウスでは、免疫作用を持つマクロファージや好中球、NK細胞の働きの強さが増加していました。同時に、インフルエンザ症状の原因となる物質が減少していました。

この研究について詳しく知りたい人はこちら

腸内フローラが良好になると花粉症の対策にもなる?

腸内フローラを改善する乳酸菌。近年の研究で、乳酸菌の摂取によって、花粉症の症状が緩和できることが分かってきました。

花粉症対策ここで、キリンホールディングス株式会社で行われた研究を2つご紹介しますね。

スギ花粉になったマウスに、乳酸菌KW3110株を与えた場合と与えない場合で、花粉症症状のくしゃみや鼻の引っかきなどの行動を比べました。
その結果、乳酸菌KW3110株を与えられたマウス(濃い青色)では、くしゃみや鼻の引っかき行動が抑制されたのです。

乳酸菌KW3110株の花粉症改善効果

出典:キリンホールディングス(株) KW3110株の花粉症改善効果

花粉症症状の悪化の原因となるアレルギー因子の産生を抑制するには、IL-12という物質が深く関わっていることが分かっています。そこで、乳酸菌KW3110株を与えた場合と与えない場合で、IL-12の産生量がどのくらい変わるかを調べました。
これにより、乳酸菌KW3110株を与えられた場合(水色)の方が、より多くのIL-12が産生されることが分かりました。

IL-12産生遺伝子の発現量

出典:キリンホールディングス(株) KW3110株のIL-12産生誘導効果

この2つの研究により、乳酸菌の摂取で、IL-12の産生が増え花粉症症状が緩和されたことが分かります。

これは、マウスを用いた研究ですが、私たち人間でも同じような効果が得られるでしょう。実際、花粉症の人に乳酸菌を摂取してもらい、効果を見た研究もたくさん発表されています。
人での効果を知りたい人はこちらもご覧ください

花粉症の人は、有益菌の数や種類が少ないというデータもあります。乳酸菌の摂取で、有益菌を増やし腸内フローラを良好にすれば、花粉症対策にもなりますね。


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