花粉症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー...さまざまなアレルギー症状に悩んでいる人は多いでしょう。

マスクの男性

今や日本人の3人に1人がアレルギーに苦しんでいると言われているんです。
下のグラフは、厚生労働省が平成16年に実施した国民生活基礎調査から、アレルギー性鼻炎とアトピー性皮膚炎の患者数を年齢別に示したものです。

アレルギー性鼻炎の患者数
アトピー性皮膚炎の患者数

出典:環境再生保全機構 アレルギー患者数

近年、このようなアレルギーで苦しむ人を救うことができる一つとして、「乳酸菌」が注目されていることをご存知でしょうか。

植物性乳酸菌がアレルギーを緩和させる?!

はじめに、一つの研究成果をご紹介しましょう。
キッコーマン株式会社と日本赤十字社和歌山医療センターとの共同研究です。

通年性アレルギー性鼻炎の症状が中程度以上の人45名に、錠剤を8週間服用してもらいました。

  • 20mgのしょうゆ乳酸菌を含んだ錠剤(低用量群)
  • 60mgのしょうゆ乳酸菌を含んだ錠剤(高用量群)
  • プラセボ錠剤(見た目は同じで、しょうゆ乳酸菌を含まない錠剤)

その結果、しょうゆ乳酸菌の高用量群でアレルギー症状、特にくしゃみと鼻づまりが緩和されたと感じた人が多くいました。また、医師の診断でも同じ傾向が見られました。さらに、

高用量群はアレルギーの指標といわれている血清IgE量も8週後に摂取前と比較して有意な低下を示しました。

乳酸菌のアレルギー改善効果

出典:キッコーマン株式会社 乳酸菌のアレルギー改善効果

つまり、乳酸菌がアレルギーに効果を発揮したのですね。

そもそもどうしてアレルギーになるの?

知りたい女性アレルギーの仕組みを簡単にご説明しましょう。

アレルギーの症状が出てしまうのは、免疫システムと言う「誰もが持つ体の防御システム」の誤作動が原因です。もっと言うと、免疫システムに備わっている、体にとって「良いものか?悪いものか?」を判断する免疫寛容と呼ばれる機能が正しく働かないことが原因です。

通常、私たちの体では、免疫システムの免疫寛容が正しくが働いて、ウイルスや病原菌などから体を守っています。でも、免疫寛容が正しく働かず、体にとって「良いもの」を「悪いもの」と判断してしまうと、アレルギー症状が出てしまうのです。

アトピー

アレルギーの人は、免疫寛容に働くヘルパーT細胞Th1Th2のバランスが崩れて、Th2が優位になっていると言われています。Th2が優位になると、免疫に関係したタンパク質のIgE抗体がたくさん作られてしまいます。

IgE抗体がアレルゲン(アレルギーの原因となるもの)とくっ付くと、肥満細胞という細胞から、炎症を引き起こす化学物質ヒスタミンが出されて、その結果アレルギー症状が起きるのです。

アレルギーのメカニズム

出典:塩野義製薬株式会社 アレルギーのメカニズム

つまり、Th1/Th2バランスを保つことができれば、アレルギー症状を抑えることができるのです。そして、乳酸菌には、Th1/Th2バランスを保つ効果があるのです。

先ほどご紹介したしょうゆ乳酸菌でも、Th1/Th2バランスを保つことが実証されているんですよ。

Th2増加を抑える乳酸菌、おすすめは植物性

しょうゆ乳酸菌以外にも、さまざまな企業や大学等で研究が行われています。

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次は、日本ルナ株式会社と日本ハム株式会社中央研究所で行われた研究をご紹介しましょう。

1月から3月までの花粉症の時期に花粉症の人19名に、乳飲料を8週間飲んでもらいました。

  • ザワークラウト(キャベツの漬物)から分離したHSK201株を含む乳酸菌飲料
  • 乳酸菌を含まない乳飲料(プラセボ)

その結果、HSK201株を含む乳酸菌飲料を飲んだグループは、アレルギー症状(特に、くしゃみ、鼻水、眼のかゆみ、涙目)が明らかに緩和されたんです。

乳酸菌のアレルギー改善効果

※グラフのスコアが高いほど、症状が重いことを示しています。

出典:日本ルナ株式会社 乳酸菌のアレルギー改善効果

また、HSK201株を含む乳酸菌飲料を飲んだグループは、スギ特異的IgEの量の増加が抑制され、さらにTh1/Th2バランスが改善されたのです。

このように、乳酸菌はアレルギーへの効果が認められていますが、中でもおすすめは植物性の乳酸菌です。

なぜ植物性乳酸菌がおすすめなの?

乳酸菌の代表格と言えば、ヨーグルトを連想するでしょう。ヨーグルトは牛乳からできていますから、動物性乳酸菌に分類されます。

一方、 植物性乳酸菌というのは植物由来のもの。つまり、醤油や味噌、漬物といったものに含まれる乳酸菌です。植物性乳酸菌は、栄養分が少なくても生きることができ、塩分が高いような苛酷な環境下でも生きられるので、とても強いことが分かっているんです。

漬物先ほどの、ザワークラウト(キャベツの漬物)から分離した乳酸菌での研究をご紹介しますね。

培養した乳酸菌を、人工胃液に添加し、37℃で2時間処理後の生存率を測定した結果、80%以上の高い生存率が確認されました。

乳酸菌の胃での生存率

またHSK201株の人工腸液に対する耐性を検討したところ、人工腸液による増殖阻害を受けにくいことが確認されました。

乳酸菌の腸での耐性

出典:日本ルナ株式会社 乳酸菌の強さ

このように、植物性乳酸菌は胃酸に強く、腸まで届いて増殖する力も強いので、効果を発揮してくれる可能性がとても高いのです。

また、私たち日本人が古くから食べ続けてきた発酵食品に含まれる乳酸菌の方が、日本人の体と相性が良いという考え方もあるんですよ。


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