最近、「腸内環境を改善する食べ物」が書籍やメディアでよく紹介されています。

代表的なものとして、乳酸菌を含むヨーグルトがよく話題に上がりますね。でも、毎日ヨーグルトを食べているのに、腸内環境が改善されないと言う人もいるでしょう。

一般的に多くの人は、良いとされる食品ばかりに気をとられがちです。しかし、その前に、あることを見直してほしいのです。

それは調理のときに使う「油」です。

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油は毎日のように使いますよね?ですから、体内への影響も大きいのです。しかし、意外とそれに気づかずに見落としている人が多いのです。

そこで、一家に一つはある「油」についてご紹介しましょう。

良質な油脂は、良好な腸内環境を作り出す?!

「油」って、どこの家庭のキッチンにも必ずありますよね?

家庭でよく使われる食用油脂の種類

  • 植物性の油脂
  • サラダ油
    ごま油
    なたね油
    べにばな油
    オリーブオイル
    えごま油
    ココナッツオイル

  • 動物性の油脂
  • バター
    マーガリン
    ラード
    牛脂

油脂(油)というと、「太る」「体に悪い」というマイナスのイメージを持っていませんか?でも、実はそうではありません。

油脂は「太るもと」というのは誤解です
肥満は、「消費するエネルギー量」に比べて「摂取するエネルギー量」が多いとおこります。つまり、脂肪に限らず必要以上に食べ過ぎると余分なカロリーが脂肪となってからだの中に蓄積されるわけです。この脂肪の形成は、酵素の働きによって促進されますが、糖質をたくさんとると酵素の働きが活発になり、中性脂肪として蓄積されます。反対に植物油は、この酵素の働きを低下させる作用があるので、肥満の予防・解消にとっても役立ってくれるというわけです。

出典:日清オイリオ

このように、油脂は人の体にはかかせない栄養素で、五大栄養素にも含まれる必須の栄養素なんです。

五大栄養素

  • タンパク質
  • 脂質(油脂)
  • 炭水化物
  • ビタミン
  • ミネラル

このうちの、上の3つを三大栄養素とも言います。

油脂にも様々な種類があって、良質な油脂を摂ることは、良好な腸内環境づくりにもつながるんですよ。

油脂の種類

油脂は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸からできています。

油脂の種類

  • 飽和脂肪酸
  • 室温で固形のものが多い
    動物性の油脂に多く含まれている
    主にエネルギー源となる

  • 不飽和脂肪酸
  • 室温で液体である
    植物性の油脂に含まれている
    体の細胞膜の構成成分となる

不飽和脂肪酸には、オメガ3系脂肪酸、オレイン酸(オメガ9系脂肪酸)、リノール酸(オメガ6系脂肪酸)があります。
1つずつ見ていきましょう。

オメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸には、植物性のα-リノレン酸や、動物性のEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などがあります。よく宣伝や広告などで見かけたり、耳にしたことのある名前ですよね。

オメガ3系脂肪酸が含まれた食用油脂

  • α-リノレン酸を多く含むもの
  • なたね油
    えごま油
    亜麻仁油

  • EPAやDHAを多く含むもの
  • いわしやさばなどの青魚の魚油

このうちのα-リノレン酸は、体で作ることができず、食品から取り入れなければならないので、必須脂肪酸と呼ばれているんです。

オメガ3系脂肪酸の働き

  • 血圧やLDL(悪玉)コレステロールの低下
  • 血栓の危険性の低下
  • 抗炎症作用

2010年版の「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)によると、1日当たり約gの摂取が推奨されています。1日に小さじ1杯程度の摂取でも効果的ですので、サラダなどのドレッシングとして使うのもいいですね。

ただし、とても酸化されやすいので、保存には気を付けましょう。

オレイン酸(オメガ9系脂肪酸)

オレイン酸は、不飽和脂肪酸の中で最も酸化されにくく、人の体でも作ることができる油脂です。

オレイン酸が含まれた食用油脂

  • オリーブオイル
  • なたね油
  • パーム油
  • 米ぬか油
  • ココナッツオイル
  • アーモンド
最近何かと話題のココナッツオイルは、体に脂肪がつきにくく、食物繊維も含まれているので便秘解消にも効果的でしょう。また、ビタミンEの働きで抗酸化作用などアンチエイジング効果もあるんですよ。

オレイン酸の働き

  • 過剰なLDLコレステロールの値を下げる
  • 腸の中で潤滑油のような働きをして、便通を改善する

土

リノール酸(オメガ6系脂肪酸)

リノール酸も、体で作ることができず、食品から取り入れなければならないので、必須脂肪酸と呼ばれています。

リノール酸の悪い働き

  • 体に炎症を起こしてしまい、肌荒れの原因になる
  • 腸内細菌のバランスを乱す原因になり、肌荒れを悪化させる
じゃあ、リノール酸を摂らずに、オメガ3系脂肪酸だけを摂るようにしたらいいのでは?と思うかもしれませんが、そうではありません。
リノール酸は細胞の成分の1つになるので、必要な油でもあるのです。

ただ、摂取する分量に気をつける必要があるのです。

リノール酸の摂取量

オメガ3系脂肪酸とリノール酸の理想的な摂取比率は1:2~4とされています。

ところが、現代の食生活ではその比率は1:10以上とも言われているんです。明らかにリノール酸の過剰摂取ですよね。

これは、近頃、食べる機会が増えたと言われる外食やファストフード、加工食品が原因です。ファストフードや加工食品では、リノール酸がよく使われているんです。

と言う事は、なるべく外食やコンビニ食を減らせば、リノール酸の摂取量を減らすことができますね。
水

腸内環境バランスを整える近道は、悪い油を体に入れないこと?!

腸内環境にとっても体にとっても、最も悪い油は人工的に作り出された油です。例えば、マーガリンや大量生産されている揚げ油ですね。

これらの油は「トランス脂肪酸」を多く含んでいるんです。

トランス脂肪酸の特徴

  • 自然界に存在しない油で、植物油に水素を添加して生成される
  • 分解や代謝に多大なエネルギーが消費される
  • 血管壁に取り込まれると、血管を老化させて動脈硬化を起こす
「トランス脂肪酸」は、“食べるプラスチック”と呼ばれている油です。土の中にプラスチックを埋めても分解されないように、トランス脂肪酸も分解や代謝されにくく、大量のビタミンやミネラルが消耗されてしまうのです。

また、過剰に摂取すると心臓病のリスクを高めるなど、健康への悪影響が懸念されています。

米国食品医薬品局(FDA)では「食品に使う上で安全とは認められない」として、トランス脂肪酸の段階的な禁止を打ち出しているんですよ。

トランス脂肪酸が多く含まれる食品

  • マーガリン
  • ファットスプレッド
  • ショートニング
  • バター
  • 植物油脂
  • 動物油脂
  • クリーム類(生クリームなど)
  • 洋菓子類(ケーキ、パイ、ドーナツ、ビスケットなど)
  • マヨネーズ
  • チーズ
  • クロワッサン
  • ポップコーン
加工食品には、このトランス脂肪酸が含まれているものが非常に多くて、「植物油脂」などと表示されている場合もあります。レトルトカレーやアイスクリーム、菓子パンなどの成分表に書かれている「植物油」は、このトランス脂肪酸が含まれているものが多いでしょう。

「安くておいしいから」と、つい口にしているものが、腸内環境を乱す一番の原因となっているかもしれませんね。

腸内環境を改善するために、普段家庭で使っている油と、その摂り方を見直しましょう。


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