納豆を食べると腸にガスが溜まる!?原因と解決策は


健康に良いと聞いて、納豆をよく食べる方は多いと思います。確かに、納豆には健康にとって良いとされる様々な効果があります。

ただ、中には「食べた後腸にガスが溜まる」と感じる人もいるようです。実は、これには2つの原因が考えられます。

納豆

納豆を食べるとお腹にガスが溜まるという人がいる。

納豆で腸にガスが溜まる2つの理由

1つ目の原因は、納豆菌が腸内で働き、発酵が行われたためと考えられます。
2つ目は、納豆のタンパク質を悪玉菌が分解してガスが発生したせいです。
ほとんどの場合、この2つの原因のどちらかです。

納豆菌
一般的には納豆の製造に利用される。また、人体の腸内では整腸作用が確認されており、市販されている医薬品にもこれを含むものがある。

参照:Wikipedia 納豆菌

もう少し具体的に考えてみましょう。

納豆菌が腸内で働き発酵が行われた

納豆菌は、乳酸菌などと同様に、胃酸に弱いという特徴があります。そのせいで、ほとんどが腸に届く前に胃の中で死んでしまうはずです。しかし、ご飯と一緒に食べる。または毎日たくさんの量を食べている、などの理由で、腸まで生きてたどり着く事も当然あります。

腸までたどり着いた納豆菌は、食べ物を分解して発酵を行います。これがガスの原因となるわけです。

納豆菌自体、善玉菌と言われる部類の菌です。腸内に存在する乳酸菌などの、その他の善玉菌との相性も良いので、これが原因のガスなら悪いガスではありません。

腸内細菌

納豆菌自体は「善玉菌」と呼ばれ、腸にとって良い働きをする。

あなたのオナラや便が、普段と比べて臭くないのなら、問題はありません。納豆菌が食べ物を一生懸命分解してくれているのですから、我慢するしかありません。

どうしても気になるようなら、納豆の摂取を少なくするか、食べないようにするしかありません。納豆菌は、腸の中で長くは生きられません。食べることをやめれば、すぐにガスも減っていくはずです。

納豆のタンパク質を悪玉菌が分解

ご存知の通り、納豆は大豆を発酵させて作られています。大豆は、タンパク質が多いことで知られる食べ物です。

実は、このタンパク質。腸の中では悪玉菌のエサになってしまいます。この悪玉菌がタンパク質を分解する時には、腸の中で有害ガスを発生させています。

悪玉菌の働き

悪玉菌は私たちに害を及ぼす困った菌です。1番の害は、腸内のタンパク質を腐敗して、腐敗物質(アミン・アンモニア・硫化水素など)や有害ガス、発がん性物質を発生させる事です。
悪玉菌が繁殖した状態が続くと、腐敗物質や発がん性物質が吸収されてしまいます。これらは血液を通って全身を巡ってしまうのです。
悪玉菌が繁殖した状態では、善玉菌は少なくなっています。その結果、善玉菌の働きも期待できません。

ただ、この場合、納豆をたくさん食べた場合の話です。普通の量しか食べていないのであれば、そんなに悪玉菌の繁殖を恐れる必要はないはずです。それでもお腹のガスやおならの臭いが気になる場合は、もしかすると、食事全体のタンパク質の量が問題なのかもしれません。

タンパク質は、肉や魚に多い印象があるかもしれません。しかし、米や小麦粉、卵、高野豆腐などにも多く含まれています。こうした物を食べる割合が多いのであれば、食事全体のバランスが崩れているせいであって、納豆に問題があるという訳ではないでしょう。

ベーグルサンド

日頃の食事に含まれるタンパク質の割合に注意する。

食事のバランスが整っていない方は、タンパク質を減らす事を意識すると良いですね。

 

..しかし、本当に問題なのは、そこだけではありません。

ちょっとタンパク質を取り過ぎただけで、悪玉菌が活発に働き、大量のガスが生み出される。ということは、あなたの腸内には悪玉菌が増殖している可能性が高いということです。

最近、あなたの便やおならの匂いは臭くないでしょうか?
いつもよりも臭いのなら、よりいっそう悪玉菌が増殖していると考えるべきです。早めに手を打たないと、便秘や様々な病気を招きかねません。

悪玉菌を減らし、善玉菌を増やす

悪玉菌を減少させるには、善玉菌を増殖させる必要があります。

腸内の善玉菌のほとんどは、ビフィズス菌などの乳酸菌です。ですから、日頃からなるべく乳酸菌を摂取していれば、腸内の善玉菌は増えると考えられます。

乳酸菌といえば、多くの人がヨーグルトを思い浮かべるかもしれません。ただし、ヨーグルトの動物性脂肪は、便秘を招きやすいという実験結果が出ています。

もし、ヨーグルトで乳酸菌を摂取するつもりなら、なるべく脂肪の少ない物にしましょう。

乳酸菌飲料の中には、植物性乳酸菌と呼ばれる種類のものがあります。こちらの種類の方が、動物性脂肪を気にする必要もなく、また、生きて腸まで届く強い乳酸菌を摂取できる可能性が高くなります。

乳酸菌

ヨーグルトや乳酸菌飲料を選ぶなら、「植物性乳酸菌」がおすすめ。

他にも、味噌などの発酵食品にも、乳酸菌は含まれています。ただし、そのほとんどは、殺菌・滅菌しているので、乳酸菌が死滅している可能性もあります。なるべく手作りの物を探すか、ご自宅で作ったものの方が、乳酸菌を期待できます。

また、乳酸菌のサプリメントはとてもお勧めです。サプリメントなら、強い種類の乳酸菌を、生きたまま腸に届けることができます。最近では、質の良い乳酸菌サプリメントがたくさん販売されています。

お腹のガスや、おならの臭いが気になるという方は、乳酸菌のサプリメントを試してみることをお勧めします。